こんな曲

たいしたもんだなあ、と思う。
バッハのメヌエットト長調、ちびさん、16小節目まで(つまり半分)両手で弾けるようになってしまった。
どうしてこういうことは、こんなにものわかりがよくて、すらすらできてしまうんだろう。

自分で服を着るとか、箸でごはんを食べるとか、トイレで▲するとか、片付ける、とか、そういうことは、あきれるくらい、できないのに。(昨日は2度もパンツに▲だった。それでもって「だれにもいわないで」などと言うのだ。ええ、言いませんとも!)

「こんな曲つくった」
紙に五線譜と音符をかいて、もってくる。
「ママ、右手をひいてごらん」
ほとんどでたらめの音符をたどってなんとか弾く。
「ママ、左手をひいてごらん」
これもなんとかひく。
「じゃあ、こんどは両手でひいてみよう」
って、そんなことママはできませんっ!
すると、「左手だけのもあるよ」
と次のをもってくる。

今日の音楽教室、ほかのふたりがお休みで、個人レッスンだった。
みんないないから、きょうは歌ってみよう、と、そそのかされても歌わないが、音をあててみようと言われると歌っているのが、なんだかへんだ。でも音階を歌ってみようといわれると歌えなくて、なのに、あとでその音階をひいている。
踊ってみよう、と言われても踊れないが、放っておくと、勝手に踊りだす。
実際にできることと本人ができると信じていること、実際にできないことと本人ができないと思いこんでいることとの間に、かなりのずれがありそうではあるんだが。

テキストの曲はもう全部弾けるので、さらっとおさらいしたあとは、特別にドラムセットに座らせてもらって、バシバシ叩いていた。幼稚園でみんなが歌ったりするとうるさくて耳をふさがないといられないらしいのだが、自分がうるさく鳴らすぶんには平気なのか。

わからん。