花と鳥と天下太平

水族館のあと、午後は松江のフォーゲルパーク(花鳥園)へ。松江泊。翌日はハーン記念館に寄って、大根島で牡丹見て、足立美術館へ行って、帰りました。

「島根の旅行たのしかったねえ」と、ちびさんがしきりに言う。たしかに楽しそうだったし、きげんもよかった。自分が子どものころを考えて、動物園とか遊園地とか、山とか海とか連れて行かれて、でも、こんなに楽しんだという記憶がない。写真には不機嫌な顔ばかり残っている。それでいま、魚見て花見て鳥見て、楽しい自分が、なかなか不思議なのでした。

餌もらう鳥やら魚やらと一緒に、とんだりはねたりしている子どもを見ているのが、でも一番面白いなあ。
 
ほんとに、だいこんじま、という名前なのだ。
大根島の花売りたちのドキュメンタリーを昔、見た記憶がある。
花作りの島。いまは牡丹の花盛り。
由志園という日本庭園で、牡丹祭りしているというので行く。
ここいいなあ。近かったら、毎月でも行くのになあ。
 
足立美術館
山と田んぼの景色の中に、土産物屋とか蕎麦屋とかだだっ広い駐車場とともに、忽然とあらわれる。
昔来た記憶がある。何度か来たはず。なのに、いつ誰と、どんなときに来たのか、まったく思いだせない。
庭園にも彫刻にも、見覚えがあるのに。

展示してあった日本画は、菱田春三あたりが好み。横山大観はたくさんあったけど、桜と紅葉のほかは、どうなんだろ。昭和17年の「神国日本」というのはタイトルもすごいけど、太陽とか富士山の絵とか、中途半端な権威臭を感じる。

魯山人の焼きものの展示が楽しかった。
ほんと楽しい。どんどん自由になる感じ。
「天下太平」という字が書いてあったりする。まったく天下太平な字で。
それで、自由というのは、なんというか、あたたかいのだ。
生きることは、ほんとはこれくらい自由でいいはずだよな、としきりに思う。もっともっと自由でいいはず。

新緑の中国山地はすばらしかった。たたなづく青垣。
高速道路は混んでいた。蒜山のSAは満員御礼。連休とかすごいだろうな。とおくに大山(だいせん)。