光州事件

朴正熙が暗殺されたニュースを、たまたま見ることがなかったら、私の人生はずいぶん違うものになっていたかもしれない。

あの暗殺のニュースで、高校生の私ははじめて、韓国、という国があることを意識し、どういう経緯だったのか、まもなくソウルの大学生と文通をはじめていた。その文通がとても幸せだったので、受験生の私は苦手な英語をなんとかあきらめずに勉強していた。

T・K生の「韓国からの通信」を読んだのもそのころかな。その本で、尹東柱の詩を知った。
「死ぬ日まで空を仰いで一点の恥なきことを」

そして5月、光州事件が起こった。そのときのことは前にも書いたので。
http://sorayuku.spaces.live.com/blog/cns!7AC408F9454103FF!1014.entry

遡れば、朴正熙が暗殺されたあの一発の銃声あたりに、たどりつく。あの夜、ニュースを見なかったら、本当にそのあとのいろんなことは起こらなかった。ヒョンギさんと文通しなかったろうし、韓国も行かなかったろうし、韓国に行っていなかったら、フィリピンにも行かなかったろう。ヒョンギさんを嘆かせたときと同じ、英語は相変わらず絶望的にできないままだが。

光州事件の映像貼っとく。この歌が、この数日、頭のなかを流れていたのだった。

歌詞の最後は「ミンジュジュイヨ、マンセー(民主主義よ万歳)」。