Paaralang pantao 2

レティ先生、去年よりは体調もよさそうで、ほんのすこしだけ、安心する。膝も痛くないわけではないのだろうが、去年よりはずっと楽そうに歩けている。
ときどき頭痛はあるみたい。夜中の咳き込みはつづいているみたい。

グレースはカレッジの1年生になった。STIという学校のレストラン経営学専攻らしい。学校のプロジェクトらしく、料理の試作品などつくつていて、味見させられた。食べても大丈夫か、死んでしまうよ、などとみんなにからかわれていた。「大丈夫だよ、アテ・カズミは食べたけど、まだ生きてるから」って。
長芋をつぶしたものに、いろいろ混ぜて揚げたものらしい。おいしかったよ。

お手伝いのダイダイさんはピコール出身。ダイダイさんの親戚の15歳のロザリンが今年から来ている。ロザリンは8人きょうだいの長女で家は貧しい。それで、パアラランで住み込みのお手伝いをしながら、高校に通うことになった。今年のパアラランの奨学生のひとり。
(つづく)