Paaralang Pantao 8

水曜日、ダンプサイト(ゴミの山)にのぼる。
でも、前夜はげしい雨が降ってあぶないので、ゴミを捨てている場所までは行けない、という。(でももちろん、その場所で、トラックはゴミを捨てているし、人々はゴミを拾っているのだが)。

山は大きくて、歩いてのぼる気力はもう私もない。車にのってゆきます。学校にはレティ先生の息子のジェイが買った車がある。でもドライバーはいない。私の滞在中はずっと、近くに住むディヴィドがドライバーをしてくれていた。仕事は暇なのか、ない、かどちらか。奥さんのマジョリーが上手に商売しているから問題ないが。

勝手にはのぼれず、チェックポイントで管理者の許可をもらってからのぼる。ゴミの山はふたつの大きなゴミ山がつながっている形なのだが、以前、大きな崩落事故も起こした片方の山は、いまゴミは捨てられておらず、緑化をすすめていて、のぼると造成中の公園といった感じだ。
パアララン・パンタオの08年度の修了式は、4月のはじめに、このダンプサイトの公園でおこなった。

向こうのゴミの山はもうとても大きくなって、山の上で働く人たちが遠く小さく見える。パヤタス校の旧校舎があったところは、大きな施設ができていて、ゴミのなかのメタンガスを電気に変える設備らしい。

14歳以下の子どもたちの労働は禁じられているが、禁じられたら困る子どもたちもたくさんいるのだ。夜こっそりのぼってゴミ拾いする。あるいはゴミのトラックにのぼって、トラックの上でゴミを漁ったり、トラックが道に落としていったゴミを拾って歩く。あるいはジャンクショップで、ゴミの仕分けの仕事をする。

車のなかからも、どしゃぶりの雨のなか、袋を引きずって道のゴミを拾って働く子どもたちの姿を見たけれど、自分が彼らと同じ地面を歩いているならともかく、車のなかにいると、そこからカメラを向けることは、すごく抵抗を感じてできなかった。

ジェーンかマリアペレを誘って、麓の集落を一緒に歩いてもらおうと思ったんだけど(ひとりで出かけるとレティ先生が心配するので)、雨がひどすぎて、頼めなかったな。