星に願いを

夜10時くらいでは、流れ星も見えなかったけど、数日、ちびさんと夜のお散歩した。
空き地の階段にすわって、星を見ていたら、なぜか七夕を思い出したらしく、星に願いをかけていた。
「お金持ちになって、東京に行けますように。埼玉の鉄道博物館に行けますように」
「ねずみが遊びに来たらチーズをあげることができますように」

突然チーズがいると言い出し、3種類も買ったのは、ねずみのためなのか……! 毎日食べてるし、お弁当にも入れているからいいけど。

ねずみくんの赤いチョッキ、一日じゅう着ている。幼稚園も音楽教室も近所に行くときも、おじいちゃんとご飯を食べに出たときも、ずっと。
こんなものを着ている子、いないので、いろんなところで声をかけられる。「ねずみくんとおそろいだね」と幼稚園の先生に言ってもらったので、ご機嫌よろしく、着つづけている。

近所のOさんちに行ったら、小学生のさやちゃんが、ハムスターを飼い始めていて、ちびさん夢中でそれを見ていた。この人は興奮すると、嬌声あげるわ跳ねまわるわ、なので、ハムくんびっくりしたに違いない。

療育センターの受付の仕事をしている近所のHさんが、子ども会のことを気にかけてくれる。1年生になると、子ども会がある。ここらへんバス通学で集団登校なのだが、りくちゃんは、子どもたちだけでバスに乗ってゆく集団登校ができるだろうか。集団登校させると、もちろん、親もあれこれ当番がある。

さて、どうだろう。
通学班のバスは異様に早い時間に学校に着く(通勤客で混みあう時間なので、地区ごとに乗るバスが決められている。授業開始時間に近いバスは、もっと遠い地区の子どもたちが利用するのだ)。授業がはじまるまでの空き時間をうまく過ごせるかという心配もある。バス停までも子どもの足だと30分くらい歩くのだが、みんなについて歩けるかという心配もある。
たぶんしばらくは、私が連れていって連れて帰ることになると思うので、子ども会はしばらく保留、ということでお願いする。
とりあえず、路線バスに乗る、という体験をさせなければ。

作物を育てたり収穫を売ったりする農場ゲームにはまったちびさんに、パパが、本物の畑があるよ、とそそのかした。農家の空いている土地を借りられる。「ぼく、畑する」と言いだした。
すると町内会の人たちが、農家の土地まで行かずとも(坂道をのぼったりおりたりしないといけない)、あんたんとこの近くの土地、団地の売れ残っている土地を、売れるまで(たぶん売れないだろう)自由に使っていいと言ってくれた。言ってくれたが。
3区画ある。広い土地である。が、石ごろごろ草ぼうぼう。耕すことを考えただけで、この話はなかったことにしたい、と思ったが、これから冬なので、春に向けてゆっくり作戦を考えよう。

春に向けてゆっくり。