就学時検診

午前中は、幼稚園。
11月生まれの子のお誕生会。
ちびさんも檀上にあがって、みんなにお祝いの歌をうたってもらって、お祝いのカードをもらった。名前も言えたし「6さいになりました」も言えた。ごそごそごそごそ、じつによく動いていたが、椅子にはすわっていたし、とても楽しそうだったからいいや。

こぎつねこんこんは、もちろん歌っていなかったけど。

遊ぶばっかり!の幼稚園と聞いていたし、実際そんな感じだったんだが、最近、ひらがなや世界地図の時間があったり、教室に教材らしきものが置かれたりしている。すこし路線変更するのかもしれない。
で、幼稚園に行くと、ホールに大きな世界地図と、地球儀が出現していたんだが、
が、
ソビエト連邦健在のころの地図と地球儀。
地図にはさすがに「ロシア」と紙が貼り付けてあったけど、西ドイツ東ドイツユーゴスラビアもある。スロベニアマケドニアトルクメニスタン(ちびさん、トルクメニスタンの国旗が好き)はない。

1975年よりはあと(ベトナムが統一されているから)だが、1989年よりは前の地図と地球儀でした。
これ、地理だけでなく歴史も教えないといけないんじゃないだろうか。大変だぞ。

午後、就学時検診で、小学校に行く。行きは車で送ってもらった。受付の番号が170番くらいまであったから、新入生はそれくらいいるのかな。それに保護者もいて、先生たちもいて、ざっと350人余り、体育館にいたわけだ。ちびさん興奮してキイイイイイという奇声をあげる。まあ、さわがしいので目立たない。しばらくしたら落ち着いた。おとなしくはしてないが。

困ったのは私だ。
たくさんの人とさわがしさとで、ぼうっとして、次に何をすればいいのかどこに行けばいいのかわからない。受付で札と用紙をもらって、それからどうすればいいのか。しょうがないので、受付の人に大きな声で聞く。
「このあと、私はどこへ行って何をすればいいんですか。どの順番で、どこへ行けばいいんですか」
そんなわかりきったことをどうしてきくのだろうと、けげんそうにしながらも、教えてくれたけど。
もらった用紙には、教室の地図がかいてある。どの教室が内科検診か、耳鼻科、眼科、歯科、聴覚、視力の検査はどこか、ひとめでわかるように書いてある。それを順番にまわればいいのだ。いいのだが、この地図と、実際に目の前に立ちはだかる建物とが、どう一致するのかが、うまく呑みこめない。
幸い、ところどころにネームカードをつけた人がいて、「ここ、どこですか」と角を曲がる度に私は聞いていた。

ちびさん、なんにもトラブルなく、子どもだけ教室に入っておこなう視力と聴覚の検査も、楽しそうにやっていた。

たぶん、先を思いやられるのは、私のほうだな。

ようやく混雑を抜け出て、バス停へ行く。ここでまた並ぶ。
バスに乗る。バスを降りる。道を歩く。
「ああ、疲れたよー」とちびさんが坂道の途中で立ち止まる。
私はもう口をきく気力もない。
ちびさん、排水溝の穴でおしっこして、気をとりなおして、歩く。
日差しが強いので、ふだん通らない山かげの道を通る。階段は55段。
25分歩いた。

夕方。空き地の畑の開墾に行く。毎日、腰痛をなだめながら、頑固な草の根と対決しているわけだった。あれから、はつかだいこんとベビーほうれん草の種を植えた。うちの庭で、日当たり悪くて死にそうになっていたニラとミツバと苺も植えかえた。
町内会長からは、畑にしてもらうと草刈りをしなくてすむので助かる。どんどん畑にしてほしい、という激励が届く。ちびさん、とってもはりきっている。

しかし、働くのは私だ。

今日もくたびれた。顔には虫刺されのあとが数か所。掻くので真っ赤だ。