雪にも負けず

雪。雨どいがこわれてしまった。

朝、幼稚園バスは遅れるに決まっているし、坂道凍結してのぼってきてくれないだろうし、下まで降りて、雪のなかで待つのもおそろしいので、近所のYくんも一緒に、車で幼稚園まで連れていく。途中、パパは、ふつうのタイヤとスタッドレスタイヤとチェーンと、車の大きさの話を、ふたりの男の子たちにしていた。Yくんの話し方はそれなりに落ち着いていて、ふうん、6歳ってこんなふうか、と思った。Y君が小学生になる姿は思い浮かぶ

ちびさん、こんなに落ち着いてない。興奮してぴょんぴょんとびはねてるか、ぼうっとして上の空か。何かに夢中だとまわりは見えない。すねて怒ったり泣いたり、はわりと一瞬で、たちまちまた機嫌よくふんふんふん鼻歌うたったり、ひとりごと言ったり、ひとり芝居してたりする。らりらりらりらり。

おもしろいんだが、いやほんとにおもしろいんだが、この子は、小学校に行くのに、まっすぐ道を歩けるだろうか。
ふらふらしているので、すぐにぶつかる、すぐにころぶ、足は痣だらけだし、この4歳児平均の体格に、ランドセルは重いだろうなあ。

私、3年生の冬に、通学途中に、風にとばされて、れんこん畑の泥のなかに落っこちたことあったけど。この子も無傷ですまんだろうなあ、と思う。

午後、雪のちらつくなか、ちびさん、幼稚園バスで帰ってくる。坂道のぼりながら、
「あー、おしっこまにあわないかも」
と言い出し、2日連続か3日連続か、雪降るなかで、道の真ん中でズボンを下ろして、側溝の穴めがけておしっこする。
道でおしっこできたちびさん、なのに、家で遊んでいてトイレがまにあわず。ズボンびっしょり。

町内会長のとこに書類届けに行ったパパ、帰って来ず。飲んでるんだろう。らりらりらり。

雪。
明日から私は東京。
「ぼくはママをあいしてるのに、3日もいないなんてひどいよ」とちびさん、ぐすぐす泣いたが、ママがいない間は、ファミレスとマクドナルドでごはん食べて、パパと玩具屋に遊びにいくんだ、と予定を聞かされると、たちまち機嫌よくなって、らりらりらり。

東京土産は、秋葉原の萌え~ケロロのストラップと、東京バナナケロロのストラップがいいんだって。パパの趣味が息子に移行しているのだった。もう何が何だか。らりらりらり。