夕暮れのこんな景色

やっとあたたかくなったなあと思っていたら、
もう夏の支度をしなければならない時期で、私もようやく焦りはじめた。

まず、息子の夏の制服のズボンの裾をなおしてやる。5センチ降ろした。
衣替えもしないといけない(まだできてない)。

書かなければいけない書類が、あれとこれとそれと、いろいろ。
夏にフィリピンに行くこと、帰省すること、などについての準備とか。

町内の掃除に参加できそうにないので別の日に、あたりの草刈をしておくこととか。
畳がしずみはじめたのをなんとかしないといけないんだけど、なんともできずにいることとか。使えないなら捨てて欲しいあれこれのものを、捨てるとか捨てないとか、言い出すと、またけんかになるから、もう口を開くのも面倒で、結果、いつまでも片付かないこととか。

月末に田舎から、父と兄がやってくる予定のこととか、途中で一泊するための適当な温泉宿を探すこととか。

ひとつひとつは、たいしたことではないのだが。
私が滞ったら、何かが滞る。なのだが、すいすいとものごとをこなしてゆけなくて、すぐに詰まるパイプを息切れしながら掃除する感じ。

午後出かけて、息子のピアノ教室で合流して一緒にバスで帰る。
が、彼は定期があるのでもよりのバス停まで乗る。私は50円余分に払うのがしゃくなので、ひとつ手前のバス停で降りて歩く。

夕暮れのこんな景色のなかを帰ってゆく。エミリ・ディキンソンの詩のことを考える。この数日、詩集を読み返したりしていたので。
こんなに、空や月や、樹々や鳥たちといっしょに生きている幸いについて。

しばらくいなかったつばめが、またもどってきている。ここにいなよ。糞の掃除なら、してあげるよ。Cimg7830


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