時間

午前中、療育。新しい主治医の女医さんとお話。人間関係の些細なトラブルは絶え間ないが、いまのところ、落ち着いて暮らせている。息子は先生に、何か困ったことがあったときに、自分が悪いとは思わないこと、大人はすこしだけ長く生きてるから、相談するとなんとかなることもたくさんあるよと、言ってもらう。
家でも学校でも、みんなのなかで居場所があると、苦手なこと、困難なこともがんばれると思う、孤立すると悪い面が大きく出てくるようになるから気をつけたい、というアドバイスだった。
それは、自分をふりかえっても、よくわかる気がする。たとえば、普通の生活ができなくなる。朝起きること夜寝ることごはんを食べること、そういうことが、途方もなく、ほんとに途方もなく難しくなる。

駅で青春18切符を買う。木曜から息子と、山陽本線山陰本線に乗って旅するのだ。1年前からの約束を果たさなければいけない。夜、時刻表調べる。息子が、すごくよろこんで興奮している。その楽しい気持ちのまま、無事に旅できるといいなと思います。


理科の食物連鎖の絵を描きながら、息子が言った。
「植物、草食動物、肉食動物、その上は何があると思う? ぼくは時間だと思う。不死の動物っていないんだよ」

そうか、食物連鎖の頂点にあるのは死か。
鳥が虫をついばむように、私たちも時間についばまれてゆくのだとして、それまでを、私たちは、どう生きましょうか。