水たまり

「人が溺れるのは、大海ではなく、水たまり」
という言葉を、脈絡なく思い出していたりする。

ソルジェニーツィンの本、なんだったか忘れたけど、ソルジェニーツィンの収容所の小説のなかにあった言葉、でした。
10代の終わりごろに読んだ。最近のことはどんどん忘れているけど、あの頃に読んだ本のことなんかは、妙に覚えていたりする。

そうよ、水たまりで溺れます。

渡るのがたいへんなのも水たまり。
なんでもない、ささいなことをこなすために、絶大な勇気が必要だったりする。
電話する、とか、メールする、とか、お手紙書くとか、郵便局に行く、とか、銀行に行く、とか、そんなささいなことを自分にさせるのが、ときどきすごーく難しいので、
このばか、どうしてくれよう、と思うわねえ。

メールしようと思って、パソコンに向かって、ゲームしてる自分って、どうよ。
3分ですむことが3時間もかかったら、あとに残るのは自己嫌悪なのであって、

思うに、水たまりを渡るのも、生命力です。



昨日、パアラランに送金。
助けてくださるみなさま、ありがとうございます。
円安に対応できなくて、つまりお金が足りなくて、いつもより少ない金額しか送れなかったのですが、
落ち込んでも金は降ってこないので、
たんたんと、できることを続けてゆきたいと思います。

それで今さら気づくのですが、ひとりでできることは、何にもないねえ。
銀行で手続きに1時間半かかったのは、溶けそうになりましたが、私が溶けてもお金が溶けなけりゃいいんだわ、このお姉さんあたりがキーボード叩いてくれるんでなかったら、お金届かないんだなあと思いながら、行員のお姉さん見ていた。

飛行機のチケットとるのも、メールの向こうで相手してくれる人がいて、やっととれるんだわ、
っていうか、そうやって人を煩わせつつ自分をおいこんでゆかないと、飛行機に乗る勇気出てこんもんね。



さしあたって目の前の課題は、夏休み前の奉仕活動のお知らせと、ラジオ体操の日程表。
8月のフィリピン行きの段取りと、お金のやりくりとパパの機嫌と、子どもの夏休みのあれこれと、帰省その他のことと。

元気出してゆこう。夏の陣。