朝の挨拶

雨。
子どもは学校に行った。
しずかで、すずしい、朝。

りくは、自分のハンディを理解しているのかいないのか、席替えでまた一番前の列なのを、黒板もよく見えるし、先生の声もよく聞こえるし、勉強もわかるし、集中できるから一番前がいいんだ、と言っている。

夏休みあけて、かわったことと言えば、一学期のように、近所のおばさんたちに元気に挨拶しなくなったこと。「あー、ぼく、むずかしいんだ」と言っている。久しぶりで恥ずかしいか。たぶん、これからどんどん難しくなるんだろう。

でも犬がいるところのおばさんは、毎朝、きみが通る時間に庭に出て犬が吠えないようにしてくれている。
小さい子が挨拶してくれたら、大人はうれしいんだよ。それはきみができることなんだからしなさい。
大人も子どもも、みんな、自分ができることはするんだよ。

と言ったら、今朝は挨拶していた。いい子だ。