参観日とリコール選挙

参観日。
理科の電気の実験。電気を通すもの、通さないもの、いろいろ実験して、金属は電気を通す、ということがわかる。という実験。
理科の実験がちんぷんかんぶんになったのは、いつ頃からだろうか。小学校の高学年の頃に、太陽の動きを記録する、というのがうまくできなかった。ビーカーやフラスコを前に途方にくれていた記憶ばかりある。
いまなら、理科の実験やっても、少しは楽しいと思えるのかなあと、子どもらの実験見ながら、思った。楽しそうだったよ。

ときどき机からカンカンが転がり落ちる音がしていたが、電気を通すと予想されたカンが、電気を通すと通さないに、実験結果が別れた。
子ども、
カンの外側だと電気を通さないが、導線をカンの口に入れて、内側でつなげば、豆電球がつくよ、と発見して発表した、のはえらかったが。

後ろの壁に貼ってある習字も、よくできましたのリボンつけてもらっていたが。

夜、家で、
宿題の算数のかけ算を、電卓を使ってやっていたのが、発覚。さらに、ドリルの同じページの、以前やったところを丸写し、していたのも発覚。
漢字のノートも、算数のノートの数字も、字はぐしゃぐしゃ。
なので。
やりなおしっ。はい。泣いてください。
たぶん、ゲームして遊びたくて、大慌てで片付けるんでしょう、明日からしばらくゲームなしね。

いくらなんでも、そんなに上の空で生きていては。
って、私も似たようなもんですが。



授業参観のあと、銀行、郵便局、その他をまわる。
ついでに区役所に、選挙に行く。これが。
生まれてはじめて体験しますが、リコール選挙。
無免許運転で逮捕されたのに、何度辞職勧告されても県議をやめない男がいて、地元の住民組織が、業を煮やして、リコール選挙の署名を集めた。
パパもいっとき、毎晩町内会をまわって、署名を集めていた。
署名がたくさん集まったので、リコール選挙を行います、ということになった。
これでリコールされたら、いやでもどうでも辞職せざるをえないのだろうが、なんと世話のやけること。
聞き分けのない子どもみたいにしか見えないんだけど。



パソコン、ピロピロ音がするのがうるさいので、私が使うときは、たいてい音量を消しているが、子どもがゲームをしたあとは、大音量になっている。
カシャーンとか、チャラリンチャラリンとか、なんか音が出ていないとつまんないらしい。

関係ない話だが、某市長の言動見ていて、ふいに、トランプゲームのパリーンとか、カシャーンとかの音を、思い出した。あの音が聞こえると、いやなカードが出て来たと思って緊張させられるんだけども、
この市長も、なんかうるさい音たててないと、仕事している気がしないのだろうか。

リルケの「マルテの手記」に、棚からカンカンの転がり落ちる音のようにけたたましい音をたてて、転がり落ちたい気持ちがある、というような文章があったような遠い記憶なんだけど、記憶違いかもしれないけど。

転がり落ちる、のは、自分の人生か、他人の人生か。
リコールしたいか、したくないか。



人の音せぬ暁に
とふと思い出して、何だったかしらと考えていて、思い出した。梁塵秘抄だ。 

 仏は常にいませども、現(うつつ)ならぬぞあわれなる、人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見え給ふ

人の音せぬ暁に
黙って雪かきしている人も、働いている人も、いるのだろうなあ。
善とも悪とも、問うことなく。