昼間の電話

平日、家にいて、昼間の電話なんていったら、布団や下着や化粧品や青汁や蟹や、リフォームに太陽発電、仏壇や墓場まで、いりませんかっていう電話。いりませんいりません。
電話の音が鳴ると、思わず、うるさいっとか、叫んでしまう。
もしかしたら、そんな電話が続いたあとで、あなたの電話に不機嫌な声で出てしまったりするかもしれません。ごめんなさい。

ピンポンも、思わず耳ふさいで、留守ですよー、とか言ってしまうけど、留守のふりもできないので、しぶしぶ出ていく。郵便屋さんだったり町内の人だったり、学校から帰ってきた子どもだったりするかもしれないし。

電話、奥様でいらっしゃいますか、とか聞かれるのがきらい。勝手に役割を押しつけないでほしいと思うのよね。牛乳も青汁も嫌いなんです。蟹なんて、カニかまより高いもの食べたら、蕁麻疹出るんです。化粧しないからいらないです。下着も体にぴったりしたやつは吐きそうになるんです。アンチエイジングもいいですから。声が若いですねって、どうも。お仕事ご苦労さまですけど、もう喋らなくていいです。切ります。
今度、奥様でいらっしゃいますかってきかれたら、もう言おう。

「おかあさんはいません。私はわかりません。」