川ばかり闇はながれて蛍かな

夏はよる。月の頃はさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし。(枕草子

蛍、見にゆく。近くの川にもいるが、数がすくないので、どうせ車を出すなら、隣町の、蛍たくさんいるところまで。枕草子、ちびさんと暗唱しながら。

川に、たくさんの蛍。水の匂い。やたら飛ぶのがはやくて、つかまえられなかった。

我が恋は 水に燃えたつ蛍々 物言はで笑止の蛍 (閑吟集

川ばかり闇はながれて蛍かな  加賀千代女

蛍籠昏ければ揺り炎えたたす  橋本多佳子

死なうかと囁かれしは蛍の夜  鈴木真砂女