根拠のない

ちびさん「ぼくは、ママのことが、ひじょうに、だいすきなんだ」と言って寝る。キスして腕まくらまでしてくれる。今だけのことだろうから、せいぜいしてもらっておくことにする。
ちびさん「ひじょうに、だいすき」という言い方が、しっくりくるらしく、そう言ったあとは、たいへん満足そうである。お友だちのことは「やや、だいすき」らしい。

この「ひじょうに、だいすき」には根拠がない。たぶん、理由もへったくれもない。根拠がない「だいすき」を、この子がもっているということに、私はなんだか深く感動している。

一方で、自分の親不孝を考える。
こないだ2年ぶりに会った父に(孫とは4年ぶり)「生きとるうちはもう会えんかと思うとった」と、そんなことを言わせたことについて、考える。

ちびさんの「ひじょうに、だいすき」が、どうか無傷のまま、生きのびてゆくことができますように。父母のことはむろん忘れてもいいのだが、きみのなかの、根拠のない愛情、が決してすりきれることがありませんように。
根拠がない、ということが大事なのだ。そうでなければ、「愛情」と錯覚するものも、すればするほど、残酷な何か別のものですからね。


パアラランのブログ、また一か月ほど経ってしまった。

「クリスマス・パーティ2006」
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百合が咲いた。