春の旅 しろくまとたまて箱

3月21日。鹿児島へ。
新幹線ひとりぶんの片道料金と、高速の休日往復料金が大体同じなので、じゃあ送って行こうって話になる。雨の高速道路を、途中から息子が運転する。はらはらするのが疲れるので、私は後ろの座席で眠る。ちょっと歩いては「だっこ」と言っていた子が車の運転するんである。歳月よ!もうあの小さい子は、どこにもいないわ。

その夜は、私の友だちと息子とごはん。鹿児島に、私は若い友人ができたので、楽しいのでした。鶏飯はじめて食べる。美味いよう。
気づかなかったけど、雨に混ざって灰が降ったらしく、翌朝みたら車がヒョウ柄。面白いなあ。それから山川のたまて箱温泉へ。晴れてたら海きれいだろう。地熱発電所はじめて見た。指宿でしろくま食べる。しろくま楽しい。

 

 

春休み。息子は電車追っかけたり、バイトしたり。バイト先の塾で何かいやなことあったらしいけど、言わない。半年間よく働いて、稼いだぶん、カメラと電車にきれいに使ったみたい。
キッチンは、ジュースのペットボトルがすごくて、試験のストレスすごかったんだろうが、こんなことしてたら、糖尿病まっしぐらだからな。パパがそのせいで、どんなに大変な人生になったか見てきてるのに。
禁砂糖令。

私たちは、掃除洗濯アイロンがけ。それでも半年前に比べれば、部屋はきれいに保たれている。帰省するのに、窓あけたままだったんだが。1階でなくてよかったよ。あんなに注意したのに、家にまた、あれこれ忘れものしてるし。
無事進級できたので、プリンター買ってやる。教科書は、1万円ほどするのを2冊、どちらも中古で半額で買えたみたい。

着ている服が、なんというか、古着屋で300円で買った黒い上着がお気に入りなんだが、もうそれしか着ないんだが、さすがにみるからにくたびれてるんだが、
新しい300円の古着、どこかにないかな。
300円くらいの古着がいいのである。心理的に気楽で。
私は、息子のお下がりが、気楽でいい。切り刻んでつなぎ合わせて、パッチワークのスカートつくった。パパは20年間同じシャツを着続けていて、もう、襟が消えている。一度捨てたら、ゴミ箱から出して、また着ていた。こっそり切り刻むしかない。
新しいの、あるのに。

スナフキンときたら、生まれたときからきている古シャツ一枚ですみからすみまで幸福だったのです」

ほんとだよ。


それからまた、桜島。道の駅でごはん食べて、温泉。
フェリーのチェリークイーン号がこの3月で就航を終えるらしい。外国へ売られてゆくんじゃないかな、と息子。

そういえば昔、フィリピンで乗ったフェリーが、瀬戸内海あたりを昔走っていた感じのする日本の船だった。

 

ずっと雨か曇りだった。滞在の最後の日くらいに、桜の開花宣言
春休みの間に、忘れ物を送ってやらなければいけないし、温泉も行ったし、さっさと帰ることにする。来るときは桜咲いていなかったのに、帰るときは咲いていて、桜見ながら帰る。
関門海峡も春の陽ざし。春休みの旅、終わり。