見かけたので貼っておく。
水平社宣言 http://
何十年ぶりにちゃんと読んだ。目が熱くなった。
…水平社はかくして生まれた。
人の世に熱あれ、人間に光あれ。
最初にこれを読まされたのは、小学校6年のときだ。
学校で、何か長い映画を見せられた。それで、長い感想文を書かされた。戦前に、差別と闘った人たちの話、だったような気がする。
それから水平社の話を聞き、水平社宣言を読まされた。たぶんその頃、人権教育がはじまったのかもしれないんだが、ずいぶんむつかしいものを読まされたことだ。
はっきり言って、なんのことだかわかんなかったな。学区内に被差別部落がいくつもあるということも知らなかったし、そこに同級生や親しい人たちが暮らしているということも知らなかった。被差別部落も差別もあるんだと、知っていくのはもっとあとなんだけれど。でもなんのことだかわかんないまま、心ゆさぶられた。「人の世に熱あれ、人間に光あれ。」
どんな国でもどんな地域でも、いい人間もいればそうでない人間もいる。その意味で、出自を云々するのはあんまり意味がない。私の郷里の部落には、私の敬愛する人たちが暮らしていたし、そうでない人たちも暮らしている。
週刊誌に書かれてしまった某市長の話(でもこれがはじめてではない気がするが)出自を云々するのは卑劣だというのは、それだけ聞けばもっともらしい。
でも、それは差別と闘う精神とは違うものである気がする。すくなくとも、水平社宣言の、解放運動の次のような精神とは、関わりもないだろう。
「吾々がエタであることを誇りうる時が来たのだ。
吾々は、かならず卑屈なる言葉と怯懦なる行為によつて、祖先を
辱しめ、人間を冒涜してはならぬ。そうして人の世の冷たさが、何
んなに冷たいか、人間をいたはる事が何であるかをよく知つてゐる
吾々は、心から人生の熱と光を願求禮讃するものである。
水平社はかくして生まれた。
人の世に熱あれ、人間に光あれ。」