冬眠

子どもの国語のノートから。


めあて
読書ゆうびんの書き方が分かる。
××さんへ

「あほう村の九すけ」をしょうかいします。
たてものの二かいから、きょ大なだいこんがぶら下がってくるところがおもしろかったです。
あほう村のじゅうみんはいたずらをしたんだと、思いました。



これだけか。これだけでいいのか。
いや、幸せな読書ゆうびんだよ。笑ってしまった。

ところで、いま子どもが読んでいるのは、「たのしいムーミン一家」。
宿題を途中で放り出して読んでいる。九九を唱えている最中も読んでいる。

昔、バイトしていた児童館が、古くなった本を処分するときに、捨てられかかったのを拾っておいたものなのだが、背表紙も破れてぼろぼろなのを、勝手に引っぱり出してきて読んでいる。
……なんでも拾っておくもんだ。

ムーミンで思いだすのは、アニメの「ムーミン谷に冬が来ました」の語りだなあ。番組は必ず、ムーミン谷に冬が来て、みんなが冬眠して、スナフキンは旅に出て、終わるのではなかったろうか。

そっ。冬が来ました。もう寒い。冷え性なのでどうにもならない。家のなかも寒いし、たまらなくて、こたつにもぐると、たちまち眠る。体がもう、全然動きたがらないのはきっと、冬眠の季節だからなんだな。

子どもが読み終わったら、私も読もうっと。拾っただけでまだ読んでない。
「たのしいムーミン一家