メヌエット

練習している。
ピアノ、というかキーボード。
ちびさんが、テキストのみつばちマーチ、ならってないところも、自分で音符読んで、自分で練習して、最初はぎくしゃく、でも数日後にはすらすら弾くのだ。両手で。
私は最初、音符も読めなかったが、5歳児に負けるのは癪なので、練習した。右手と左手と別の音符を弾くなんて、信じられない神業に思えたが、数日吐き気をこらえて、練習したら、できるようになった。
えーん。うれしい。

それでキーボードについていた楽譜の一番最初のを何げなく見てみたら、最初のほうの音符が読めた。弾けるかしら、と思って、このときは右手だけのつもりだったのが、最初の2小節、左手の音符も理解できた。それでたぶん、もう10日以上になるんだけど、毎日毎日毎日、練習してたのだ。全部に音階書き込んで。家事はもうほったらかしで。
で、今日ついに曲の最後まで弾けた。両手で。えらくぎくしゃくじゃあるけど。やっと曲の最初から最後までがどうなってるかを理解した。
えーん。うれしい。

あ、曲はね、バッハの「メヌエットト長調。レーソラシドレーソッソっていうやつ。

それでそれで、私ははじめて、和音というものを理解した。違う音を弾くとなんか違うのだ。(なんかへんな文章だな)。和音って、きれいだ。
それから、ピアノは習わなくて正解だろう、ということも理解した。指が短くて、次の音符に届かないっ。一オクターブに届かないのだ。それから小指で黒鍵が押せない。無理すると筋が痛くなる。違う指で押さえると、そのあとの指がもつれる。

でもまあ、練習するとできるようになったりするんだ。
素直に感動しています。

小学生のときバドミントンができなくて、大学生になってもできなくて、羽根のくるところにラケットをもっていけないんだよね、なぜか、でもそれから10年後に、小学生相手に遊んでみたら、できた、ときに、ものすごく自分で驚いたんだけど、それに匹敵する驚きだ。

わーい。それでっと、ここんとこ、子どもを病院に連れてくのと、遊び相手するのと以外、自分のしたいことしかしてなかったから、家のなかのこととか、そのほかのあれこれとか、何をほったらかしにしたのかも忘れてるくらい、何もかもほったらかし。床に大きな埃の塊、あったけど。見ないふりしてたら、どっかに行った。
そろそろ、まずいな。