2011年8月 パアララン・パンタオ 3

 

☆ 奨学生たち

私たちは、3人の奨学生を支援している。
ジョシエルはハイスクールを卒業して、カレッジに入学した。
ロザリンはハイスクール3年、ロレインはハイスクール4年に進級した。

Img_16205日の金曜の夜、エラプに住んでるロレインが、母親のベイビー先生と姪のグローリイ(4歳)とやってくる。明日、フィリピン大学で試験を受けるのに、家からだと遠いので、ここに泊まる、という。受験生なのだ。進路はマスコミュニケーションか教育関係に進みたい。上手な英語で喋るなあ。とても聡明な印象の女の子で、成績表ももってるけど、去年はすべての教科が85点以上という、立派さでした。受験生らしく問題集を抱えている。
最初に会ったのは2歳のときで、スリッパを必ず左右逆に履いていた子だったのが、忘れられない。94年頃。
子どもが大きくなるのは、はやいなあ。
試験がんばってね。

 


Img_1679 ジョシエルは月曜の朝にやってきた。レティ先生から、学校で必要なお金や、その週に必要な交通費を受け取るため、毎週やってくる。ニューイラ大学の経営学のコースに進学した。第一志望は教育だったが、それには平均点が85点以上必要で、彼女は82点くらい、すこし足りなくて残念だった。イグレシオ教会の大学で、その大学を選んだのは、彼女の一家は信者なので、授業料がすこし安くなるからです。


☆ 小学生の奨学生たち

土曜の朝、クラスは休みだが、パヤタス校の教室には、4人の子どもたちがやってくる。パアラランで勉強して、シンガポールのグループから奨学金をもらって小学校に通っている子どもたち。ユージン先生もやってきて、ノートを配って、黒板に問題を書きはじめる。なんと補習授業らしい。黒板に書いているのは、英語の複数形について。
けっこう難しそうなのを、9歳10歳くらいの子がやっている。この年齢のころ、私はABCも知らなかった。
フィリピンでは、幼稚園から、タガログ語と一緒に、英語も勉強しはじめる。日本の子どもはかなうまい。

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小学校1年生程度の英語のテキストが欲しいと言ったら、グレースが学校の帰りに、買ってきてくれたんだけど、難しいわ。ぼちぼちと辞書ひきながら、読んでいます。私の小2の子どもには、3歳児向けのワークブックくらいが適当そうだ。学校にあったのをレティ先生が1冊くれた。
勉強は5歳からはじめるのがいい。5歳なら1年間で覚えられることも、9歳や10歳からはじめたら3年も4年もかかる、というのがレティ先生の持論だが、そのとおり、中学生になってはじめて英語を見た私は、アルファベットがおぼえられなくて書けなくて、高校のときには100点満点の8点という、輝かしい成績をおさめたよ。

さて4人の子どもたち、英語と算数をたっぷり2時間半勉強して、ようやくおやつ。
それからユージン先生を囲んで、ミーティング。学校の授業のこととか、話しあっているふうだった。
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☆ 水

金曜の夜、ベイビー先生は、エラプ校の水代や電気代の領収書を抱えてやってきた。
夏休みで使っていない月が、他の月より高くついてるのはなぜか、というやりとりをレティ先生としている。前の月のがずれこんで、2か月分になっちゃったからだと、しばらくしてわかったんだけど。

6日の土曜の朝、断水している。ロザリンは働き者。たらいで洗濯している。洗濯機もあるんだが、水がとまっていると使えないが、とまっていなくても、あんまり使ってないみたい。たらいでせっせとお洗濯。
以前、2週間もそれ以上も滞在していたときは、私もたらいでせっせとお洗濯したが、(ときどき誰かが下手な洗濯をみかねて手伝ってくれたが)いまは長くても1週間程度の滞在なので、お洗濯しない。

以前は水道もなかったし、井戸から水を汲んでくるのもたいへんだったことを思うと、ときどき断水するとはいえ、水道があって水が出るというのは、ゆめのよう。土曜は休日で、みんながいっせいに洗濯するから、ここまで水がまわってこないらしい。でも昼ごろには、水がやってきた。
それで水道の水で手を洗ったら、蛇口が壊れた。ぽきっ。とれちゃった。水が流れっぱなし。ああ、どうしようと思ったけど、ジュリアンが元栓締めてくれて止まった。ジュリアンは、午前中、エラプ校の給食の買い出しに行っていた。
水道、翌日の午後には、ラリーさんが新しい蛇口を取り付けてくれていた。

水。ときどき断水するにしても、大きなポリバケツにためているし、たくさん使ってもいいんだけど、風呂は、バケツ一杯の水ですんでしまう。やかんのお湯を足して、あったかくしてから使うけど、バケツ一杯。きっと体がそのようになじんでいるんだな、きっかりバケツ一杯。