ぼくはママを好きすぎる

月曜日、黄砂で風景がかすんでいた。火曜日と水曜日は雨模様。Cimg7674_3



黄砂のせいかな。私も息子も、鼻水出たり、喉が痛かったり、声がかすれたりしている。
軒下のツバメは、ずっと巣にすわっている。卵をあたためているんだろう。




畑のいちごは、土曜日2個、日曜日12個、月曜日10個、火曜日16個、ときて、
今日水曜日が48個。季節到来という感じ。去年ずいぶん枯らしたので、あんまりたくさんは採れないと思うんだけど。
雨上がりの畑に行ったら、いちごには、蟻やダンゴムシやナメクジが、しがみついていた。それらを払いのけて、無事そうなのを収穫。大きいのをちぎって食べて放り出したあとがあるのは、タヌキでも来たかな。Cimg7677




坂道の上の家の梅の実が、道にころころ落ちている。小さくて青い。それを踏むと、アスファルトと靴の間で潰されて、しゃりっと音がするんだけど、それを踏んで歩くのが、この時期のささやかすぎる楽しみ。
しゃりっしゃりっ。

ゆうべ、「ぼくはママを好きすぎる」と息子が言った。
あんまり思いがけなくて、一瞬、言葉の意味が理解できないほどだった。
そして彼は、母を抱きしめて、髪を撫で撫でしてくれるのだった。

ずっと昔、「憎しみが止まらない」と言われたことはあるけど、あれは、傷口から、エゴイズムの深淵がのぞくような、えげつない記憶だけれども、
帳消しにして余りある。

「ぼくはママを好きすぎる」って、
もう二度と言ってもらえないかもしれないし、貴重すぎるから記録っと。

「愛してる」なら、うさんくさいのも、うさんくさくないのもあわせて、何度も耳にも口にもしてきたけれど、「好きすぎる」なんてはじめてだ。

この子は不思議すぎる。
私はしあわせすぎる。
思い出したら、空耳のような気がしてくるほどよ。Cimg7678