燕それから

巣がこわれてしまった軒の燕、どうするかしらと思ったら、翌日には、再建にとりかかっていた。すごいなと思って、私もそれで、鹿に荒らされた畑の再生にとりかかろうと、ネットを張りなおしたりしてたのだが。
燕の巣、日に日に大きくなり、なんだか、不思議な形になった。

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これはいいのだろうか。袋状である。出入口は右上の狭い袋の口のようなところ。え、ほんとにこれでいいんだろうか。ここで、卵産むの?孵すの?雛育てるの?どうやって?いちいちなかに潜って?
こんな巣、見たことない。引きこもるにはよさそうだけれど。
燕、私が見ているとやってこないし、いまのところ雛の気配もないし、
燕それからどうするのか、謎なんだけれども。

 

人間も引きこもっている。私、家族のほかには、向かいの森の鹿たちの顔と軒の燕の姿しか見ない、という日があたりまえにつづいている。たまに、人に会ったり、電話で話すと、なんか、どぎまぎしますね。

1日から学校はじまっている。休校の最後の週、息子のラインは、終わりそうにないたくさんの課題をめぐって、奇々怪々の攻略法がゆきかっていたが。

月曜日、いきなり7時間授業で、久しぶりに登校した息子、疲労困憊して帰ってきた。3日連続、朝学校に着くと、腹痛に襲われる、ということが続いている、らしい。……怠けてたからなあ、3か月。どれだけのんびりしても、まだのんびりしたりない感じだったもんなあ。で、学校再開して、いきなり数学テストで、これがまたよろしくない。
家に帰ると、疲れて寝ている。
文化祭、体育祭、海外修学旅行も全部中止。残念だよね。

文化祭ないと、PTAの制服のリサイクル販売もない。次のサイズのがそろそろほしいんだけど、何万円も出して新品買うのはしんどい。今着ているのも、全部リサイクル。めちゃ助かっているんだけれども。私の残念はそこ。

兄から電話。勤めていた焼き肉屋のチェーン店が、ずっと休業だったんだけれども、店の数を半分減らすことになったらしい。別の店で働くかと打診されたけど、まだ働きたい若い子もいるだろうから、ぼくはやめることにした、らしい。年金があるから生活は大丈夫よ、と言う。
どんなことも、いつか終わりは来るのだが。兄のおごりで、焼き肉食べに行くということも、もうないかもしれないね。
コロナが告げていったのは、もとにはもどれないということ。

 

燕、それからどうするんだろう。