四国五郎展@旧日本銀行広島支店

街に降りて、旧日本銀行広島支店へ。四国五郎展みてきた。

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まず「絵にヒロシマの川の匂いがある」という、せんだって亡くなった詩人の御庄博実さんの文章に打たれた。私は、広島で生まれ育ったわけでもなく、1980年以前の広島をしらないが、それでもしばらくでもここで暮らせば、風景や言葉やいろんなものと一緒に、この四国五郎の絵は体のどこかに記憶されている。絵本の「おこりじぞう」の絵も、峠三吉の詩集の表紙も広島の街や橋のスケッチも、四国五郎の絵を通して、体にはいってきたヒロシマ、というものがたしかにある、と思う。

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シベリア抑留の頃の記録といい、反戦反核ヒロシマといい、記録と表現への執念が圧倒的だ。
前の資料館館長の高橋昭博さんの被爆体験の絵や、あれこれの本の装丁や、ああこれもこの人の絵だったのか、というのがたくさん。そのなかに「白いチョゴリ被爆者」があった。学生の頃に読んだ。この中に仮名で出てくる、だまされて日本の遊郭に売られてきて、その後広島で被爆した女性の体験のテープを、聞いたことがある。本名も日本名も教えてもらっていたのに覚えていない。

原爆で亡くなった弟さんのことを書いた詩を読んでいたら、不覚にも涙がこぼれた。

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画集を見ていたら、2冊セットで4500円ですよと親切なおじさんが声かけてくれたんですけど、私の財布にはそんなにはいってないので、なんか返事ができなくて「はあ」というようなまのぬけた声が出たのが、恥ずかしかったです。

パンフレットをもらったのに、どこかに忘れてきたようだ。展示20日まで。

昔市内に住んでいたときに、毎日渡った南大橋の絵もあった。
帰り、原爆ドーム横で、中高生が反核の署名をしていた。賢そうな男の子が声をかけてくれたので、久しぶりに署名した。

こちらのブログにいろいろと詳しいです。http://fine.ap.teacup.com/maruki-g/2492.html

こういう記事も。

http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=43221

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