校長室でお茶

うすうす危惧する。
それはたいてい現実になる。ということがつづいている。

子どものいじめの問題。いじめ再燃の兆し。
野獣派女子、逆恨みか。

ということで、朝、学校へ行く。
校長室で、教頭先生とお茶。

新学年のクラス編成、うまくやってくれて、いじめた主な3人、4、6、32番とも別のクラスで、まずはほっとした。
ところが、4、6番は教室も遠いが、32番の(でも番号はかわっているから、野獣派女子と呼ぼうか)は隣のクラス。音楽室などのある特別教棟にふたつだけふつうの教室があって、2階に野獣派女子のいる1組がある。それで3階がうちの子どものクラス。階段はひとつしかなくて、渡り廊下は2階にしかないから、まるで関所のような場所に野獣派のクラスがあるわけだ。

おととい、子どもは階段で野獣派女子に背中を押された。
昨日は、渡り廊下で雑巾で背中を撫でられた。

そのほかに気になること。1組の名前も顔も知らない女子3人が、3階の教室までやってきて、「ばけもの」と私の子どもに言った。
なぜ、まったく知らない3人が、そんなことを言うのか。たぶん、野獣派のさしがねかもしれない、と子どもは推測する。
が、謎。

さて。
それらのことを担任の、若い女の先生宛て、連絡帳に書く。
クラスをこえる話でもあるし、その他の相談ごともあるので、教頭先生を訪ねていく。そいで校長室でお茶。

まず、野獣派の動向と謎の3人組のことをはっきりさせたいこと。野獣派は、先月叱られたあと、「先生にチクるやつがいやだ」とか、他の子に言っていたらしいことなど、逆恨みの気配があること、まちがっても反省なんてしていないだろう。
この問題を解決したいこと。

ひとつひとつはささいなことかもしれないが、去年それを対処せずにいていじめをエスカレートさせた経緯もあるので、ささいなことでも、うるさく思われてもひとつひとつ言っていきたいと思っていること、そのときに、子どもが、大人にいいつけたということでさらにいじめられるかもしれないことについて、万全の配慮をお願いしたいこと。

それから教室が職員室から離れていて、しかも野獣派が近くて、子どもが不安に思っていること、困ったときに逃げこめる場所と、相談できる発達障害児担当の先生を、具体的に子どもに教えてほしいこと。

とをお願いする。

さて、昼に担任から電話。かわいらしい女の子の声でしたが、子どもから話を聞いた。放課後、職員で会議をもつのでその後、また連絡します、という。

それでかえってきた子どもにきいたら、
野獣派は、
わざとやったんじゃない。階段は、自分も人に押されて、それでぶつかったんだ、廊下は雑巾ふりまわしながらスキップしていてたまたまあたったんだ、ということらしい。
でも、いやな思いさせたんだから、ごめんなさい、ということであやまったらしいが。

嘘ですね。
階段では、ぶつかったんじゃなくて、ぼくの背中をずっと押したんだ。階段の半分の半分くらい、と子どもは言う。
あやまってもらっても、ぼくは全然安心できない。
だって、邪悪なにおいがする。

この娘のやっかいなところは、大人相手に平気でうそを言うことだ。また大人がこれまで騙されてきているから、騙せるもんだと思っている。

その嘘を見逃してやるのは、私はいやですね。

謎の3人組は今日も、大休憩の時間に階段のぼってやってきて、様子をうかがっていた。ちょうどぼくが、前の日、3人組に「ばけもの」と言われた話を先生にしているところだった。

3人は今日も、帰りの時間に私の子どもに「ちび」「きもい」と言ったらしい。
名札の名前を見ておけと言ったのに、子どもは見ていない、まぬけめ。ひとりはめがねをかけていたらしい。

さてこの謎の3人組の魂胆は何か、
野獣派のさしがねか何かわからないが、様子をうかがいにきていじめを楽しんでいる、と私たちは推測しているが。
次の課題は、この3人の素性をあばくこと。

子ども、先生たちが話をきいてくれて、ふれあい教室に逃げていいと言ってもらったことは、ちょっとほっとしたという。
ふれあい教室にはお茶とお菓子はないけど、本はある。
担任の先生がいないときは、M先生に言いましょうと言ってもらった。発達障害児担当の先生だろう。ところが子ども、M先生がだれかわからない。

一生懸命対応してもらってますが、教室の配置といい、なんかもう、詰めがあまいなあ。
でも、大人が、解決したいと思って動く、ということをしなければ、子どもには救いがない。

子ども、こないだ書いた直訴状に、「かん視カメラの設ち」と書き加えている。
提出したくてうずうずしている。

一応、教頭先生には、話しといた。いつもっていってもいいように。

コピーする。一部は学校、一部は療育。



子どもには言った。

いじめとたたかうことにした。いちいち先生に言っていく。すると、相手は逆恨みするかもしれない。いまは1組の3人組を送り込んできているが(たぶんね)、今度は5人も10人も送りこんでくるかもしれない。それは覚悟しなさいね。

それから情報伝達で大事なのは、5W1H。いつどこでだれがなぜなにをどのように。
それをはっきりさせていくことが大事だよ。いじめられたといって、もし何か嘘をきみが言った場合、そのときはきみが悪人だ。

それから、敵の前でへらへら笑わない。だからキモいって言われる。冷たい顔してたほうがかっこいいよ。おじいちゃんとおばあちゃんには笑ってあげなさい。先生にも笑ってあげていい。パパとママにはへらへらしていい。顔がとけてもくずれてもいいよ。

でも、ほかではそんなふうに、へらへらしない。