卒園式

一日じゅう雨。

ちびさん卒園式。
長い時間、壇上にすわっているのは大変だったねえ。あくびしたり、鼻ほじったりしてるの、全部ビデオにおさまっているんだろうなあ。
親たちも撮影が大変らしいのだったが、そのうち、あちこちから、鼻をすすりあげる音がしてきた。
全然どうということもなかったんですけど、私、最後に先生に挨拶しているうちに、先生と一緒に泣いていた。
昨日バスから手をふってくれたのは、先生が、おかあさんに手をふってみようかって声をかけてくれたのらしい。
なるほど、それで。
ちびさん、いつもどおり、そっけないさよなら。いいのか、それで。

かぶかのブレザー着ていたんだけど、それを脱ぎたくないらしく、ずっと着ている。気持ちはもう、次は小学校、とえらく前向きなので、それじゃあ、制服とか体操服とか文具とか、買いに行きましょうかと、午後出かけた。
制服のブレザー、一番小さいのもぶかぶか。ズボンは、ふつうのは駄目で、まあ、総ゴムならはけるから、それにする。靴下もケロロじゃ駄目なのか。白いスニーカーはサイズがないから買わん。
帽子はまた別の店、文具はまた別の店。
そのうちだんだん、自分が不機嫌になってゆくのがわかる。なんでこんなに金かかるんだろう。
店には、地球儀もあったりして、ちびさん見とれている。もうやけくそである。欲しいの選んでいいよって言ったら、しっかり天球儀付きのを選んでいた。

ブレザーの袖、ちょっと長い、程度ではない。5センチは縫い上げないといけない。んー、こういうちょっとしたことが、おそろしく面倒くさいよ。

ちびさん、ものすごい勢いで地球儀まわして遊んでいる。
遊べ遊べ。

明日こそは、何がなんでも、難破船たちを捨てよう。
もう部屋にゴミをためるのも限界。