日曜日のNスぺ、女性の貧困、見た。身に覚えがありますけれども、あんな暮らし続けていると、疲れる。どうしようもなく疲れる。
いろいろ思い出してしばらく気分がふさいだ。
私は世間がバブルの頃におなかすかせていたから、それはもう私が劣っているか怠けているかなのだと、思うしかなかったけど、
いま屋根と米があって、子どもまでいるというのは、ずいぶんぜいたくなことだと思うんだけれど、いつまた、あの馴染み深い貧困のなかにすんでいないとも限らないと、いつも思っているけど、
息子が言った。
「ママ、諸行無常ってあるでしょ。ということは、いつまでも貧乏じゃないってことだよ」
あまりに前向きな発言に、一瞬、彼が何を言っているのか理解できなかった。
息子の言動は、多少へんでも、私にはわかりやすいし、たいてい想定内なんだけど、この発言は、まったく想定外で、なんてあっぱれな奴だろうと思った。
諸行無常。
息子、「平家物語」を読んだらしい。なんとか少年文庫、とかに入ってるやつ。
それで、いつどこで、誰がどんな殺され方をしたかとか、夜、布団のなかで、ずーっと話してくれてましたが、
そんな話を読みながら、よくも諸行無常を、そんな前向きな解釈できるよな、と不思議だ。
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振り替え休日で連休だったので、山口に帰省していた。
小雨のなか、長門峡の新緑がきれいだった。