メモ。「アスペルガー症候群と学習障害」榊原洋一著 から。
アスペルガー症候群の子どもの特徴(スウェーデンのギルバーグによる)
1.社会性の欠陥(極端な自己中心性)(次のうち少なくとも二つ)
友達と相互に関わる能力に欠ける
友達と相互にかかわろうとする意欲に欠ける
社会的シグナルの理解に欠ける
社会的・感情的に適切さを欠く行動
2.興味・関心の狭さ(次のうち少なくとも一つ)
ほかの活動を受けつけない
固執を繰り返す
固定的で無目的な傾向
3.反復的な決まり(次のうち少なくとも一つ)
自分に対して、生活上で
他人に対して
4.話し言葉と言語の特質(次のうち少なくとも三つ)
発達の遅れ
表面的にはよく熟達した表出言語
形式的で、細かなことにこだわる言語表現
韻律の奇妙さ、独特な声の調子
表面的・暗示的な意味の取り違えなどの理解の悪さ
5.非言語コミュニケーションの問題(次のうち少なくとも一つ)
身ぶりの使用が少ない
身体言語(ボディランゲージ)のぎこちなさ/粗雑さ
表情が乏しい
表現が適切でない
視線が奇妙/よそよそしい
6.運動の不器用さ
神経発達の検査成績が低い
☆もともとソーシャルスキルを獲得する受け皿に問題のあった子どもたちでも、豊かなソーシャルスキルの訓練の場が与えられれば、経験し記憶することで、ある程度のソーシャルスキルを身につけることができる。
☆しかし、現在はそうした訓練、経験の場が乏しくなっている。アスペルガー症候群や非言語性学習障害の子どもたちでない子どもたちの、ソーシャルスキルも低下しているなかで、もともとソーシャルスキルを獲得しにくい子どもたちが、いっそうスキルの獲得が難しくなる。
☆「アスペルガー症候群の子どもの多くは、人の顔の表情を判断することが苦手だ。しかしアスペルガー症候群の大人は、そうした苦手な作業をなんとかやれるようになっている。」
「そうしたアスペルガー症候群の大人は、通常、顔の表情を認識するところとは違う脳の部分を活性化させて、表情判断をすることがわかってきている。こうした知見を使えば、アスペルガー症候群の子どもたちにソーシャルスキルをどうやって身につけてもらうのか、合理的な教育方法が見つかるかもしれない。」
そう、たしかに子どものときに難しかったことも、大人になって、なんとかなっていること、というのはある。なんとかなるまでが、もうとてもしんどかったとはいえるにしても。いまだになんとかなっていないこともあれこれあるにしても。
もしかしたら、他のひとたちとは違う仕方で理解していることもあるなあという気はたしかにする。経験は役に立つ。幸福な経験とは限らなくても。かなり苦いものであるにしても。経験であるなら役に立つ。先天的ないろんな欠落を補ってくれる。
だから、何はともあれ、生きてみるべきです。いま若くて、苦しいひとたちも。
アスペルガー症候群の子どもの特徴(スウェーデンのギルバーグによる)
1.社会性の欠陥(極端な自己中心性)(次のうち少なくとも二つ)
友達と相互に関わる能力に欠ける
友達と相互にかかわろうとする意欲に欠ける
社会的シグナルの理解に欠ける
社会的・感情的に適切さを欠く行動
2.興味・関心の狭さ(次のうち少なくとも一つ)
ほかの活動を受けつけない
固執を繰り返す
固定的で無目的な傾向
3.反復的な決まり(次のうち少なくとも一つ)
自分に対して、生活上で
他人に対して
4.話し言葉と言語の特質(次のうち少なくとも三つ)
発達の遅れ
表面的にはよく熟達した表出言語
形式的で、細かなことにこだわる言語表現
韻律の奇妙さ、独特な声の調子
表面的・暗示的な意味の取り違えなどの理解の悪さ
5.非言語コミュニケーションの問題(次のうち少なくとも一つ)
身ぶりの使用が少ない
身体言語(ボディランゲージ)のぎこちなさ/粗雑さ
表情が乏しい
表現が適切でない
視線が奇妙/よそよそしい
6.運動の不器用さ
神経発達の検査成績が低い
☆もともとソーシャルスキルを獲得する受け皿に問題のあった子どもたちでも、豊かなソーシャルスキルの訓練の場が与えられれば、経験し記憶することで、ある程度のソーシャルスキルを身につけることができる。
☆しかし、現在はそうした訓練、経験の場が乏しくなっている。アスペルガー症候群や非言語性学習障害の子どもたちでない子どもたちの、ソーシャルスキルも低下しているなかで、もともとソーシャルスキルを獲得しにくい子どもたちが、いっそうスキルの獲得が難しくなる。
☆「アスペルガー症候群の子どもの多くは、人の顔の表情を判断することが苦手だ。しかしアスペルガー症候群の大人は、そうした苦手な作業をなんとかやれるようになっている。」
「そうしたアスペルガー症候群の大人は、通常、顔の表情を認識するところとは違う脳の部分を活性化させて、表情判断をすることがわかってきている。こうした知見を使えば、アスペルガー症候群の子どもたちにソーシャルスキルをどうやって身につけてもらうのか、合理的な教育方法が見つかるかもしれない。」
そう、たしかに子どものときに難しかったことも、大人になって、なんとかなっていること、というのはある。なんとかなるまでが、もうとてもしんどかったとはいえるにしても。いまだになんとかなっていないこともあれこれあるにしても。
もしかしたら、他のひとたちとは違う仕方で理解していることもあるなあという気はたしかにする。経験は役に立つ。幸福な経験とは限らなくても。かなり苦いものであるにしても。経験であるなら役に立つ。先天的ないろんな欠落を補ってくれる。
だから、何はともあれ、生きてみるべきです。いま若くて、苦しいひとたちも。