歌わなかったこと、行けなかったこと

敬老会。地域の子どもたちが歌と踊りを披露したらしいが、うちの子は行かなかった。みんなと歌ったり踊ったりは苦手である。学校でみんなと一緒にやってるだけでもたいへんなものなので、だれかれにいじめられたという過去もあるし、いやだというのを無理に行けとは言わなかった。
だいたい年寄りが酒飲んでる席で見世物のように子どもを歌わせるってなんだよ、と思うのだが、日頃の下校時の見回りパトロールのお礼もあるでしょう、という意見も、もっともで、歌いたい子が歌うのは、いいと思うよ、もちろん。

植物公園が夜ライトアップするのを見に行きたいというので、夕方、家族で出かけたが、途中ですごい渋滞だった。いったい何ごとだろう、事故かな、テロかな、ただごとじゃないよね、でもラジオは何も言わないね、と言いながら、渋滞のなかにいたが、このままではとてもたどりつけそうにないし、お腹もすいたし、今度にしようよ、と言ったら、急な予定変更がたいへんつらい息子が涙目。

それでもなんとか気持ちを切り替えましたかね、あきらめて方向転換して、ごはん食べに行こうという頃には、ごはんが楽しみになっていた。
ファミレスに入ったら、そこもすごく混んでて、いったい今日は何ごとなんだろう、お祭りかな、でもだれも浴衣着てないし、と言いながら待っていて、気づいた。
これは自分たちが、人がたくさんのところに、出ていかなくなってるだけのことで、街はいつもこんなふうに車も人もたくさんなのかもしれない。だって、何もなかったんだよ。消防署の前通ったとき、消防車全車いたもん。

Cimg7939



畑のコスモス。