アメリカ

 夕方、外に散歩に出る。青い空に飛行機雲がきれいだった。空き地にレンギョウや雪柳がきれいに咲いていた。
 また別の近くの空き地にパトカーや消防車が来ていて、(それにしてはしずかだ)、人が集まっている。顔見知りの子どもたちいて、保育園児のかおりちゃんが、「だれかのいたずらだったみたい」という。燃えていなかったのだ。火事でなくて何より。かおりちゃんが、「かじになって、ぜんぶもえたら、アメリカにいくといいんだよ」と真顔で言ったのが、おかしい。アメリカ、という言葉がすこし新鮮に聞こえた。
 なんて名前だっけ、さやちゃんのお兄ちゃんが私をみて「おっ、すっぴんで来とるじゃん」という。悪いね、だけど、たいていいつもすっぴんなんだけどな。めがねをしないで出てきたので、きみの顔もぼんやりとしか見えないよ。
 
 助成金の書類、また書いている。深夜に書類不備のファックスもきたりして。お仕事ご苦労さまです。でも、どうすればいいのか、すこし悩む内容だ。メールの整理をしていて、ふと気づいたのだが、いままでに2か所からメールで送ってもらった申請書の様式は、両方ともメールのタイトルが「神請書」になっていた。間違いなんだろうけれど、そうでなければこわいけれど、助成金をお願いしたいというのは、神様にお願いしなければならないようなことだろうか。つきつめれば、そうなるのかなあ。書類書くの、疲れた。でも、もうひとがんばり、してみる。