「高校生を人質外交の道具にすることは許されない」

金明秀さんのブログ。
http://han.org/blog/2011/02/post-151.html

5月に朝鮮学校を取材したとき、でもその記事が、冊子に載るのは夏以降だから、無償化除外についても語ってもらったこの記事は、きっと間抜けな記事になるだろうと思った。夏には、審議を終えて、無償化の手続きがはじまるはずだったから。3月に陳情に行ったとき、文科省はそのような方向だと言った。

それを首相がストップさせた。それでもようやく無償化の手続きがはじまるという話になったのが11月。原稿が載るはずの冊子を、広島の朗読会に間に合うように刷ってもらったとき、校長先生に原稿を見てもらって、そのやりとりのなかで、日本社会に対する心遣いを感じて、涙ぐみそうだったんだけれども、そういった気持ちも何もかも、嘲笑うみたいに、数日後に、またしても手続きの停止、さらに今にいたっても再開もしないという。

「私たちが卒業するときまで間に合わなくても、後輩たちのためにも、未来の同胞社会のためにも、勝ち取っていかなきゃいけないと思います。この問題を通じて、日本の人たちにも、朝鮮学校在日朝鮮人、という存在をもっと知ってもらいたい」
5月に、3年生の生徒会長は言ったんだけれど、「私たちが卒業するときまで間に合わなくても」ということにもしもなったらどうしようと、申し訳なくてたまらないんだけれど。

この国の恥辱の歴史はまたひとつ増える。

だいたいが、嘘からはじまっている政権だが、人質外交っていうのは(外交にもなんにもなってない、無意味な人権抑圧だが)、犯罪だろう。子どもをいじめて。愚劣すぎないか。

地方自治体が、またそれに同調して、補助金を打ち切るなどという愚行をしでかす。現場から、考えてないだろう。そこで学んでる子どもたち親たち先生たちの立場に立って考えるなんて、夢にも思いつかないんだろう。

彼らはうさんくさい、というのは、うさんくさいと思っていたいだけにすぎないでしょう。治安維持法の発想と変わりがない。

もしも学校が潰れたら、それは日本社会の恥です。
それにしても、政治家たちの罪深さ。