『朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー』が完成しました!

「あれほど
 歌うことが できるなら
 のぞみはそれで満ちあふれる」

というフレーズを思い出した。記憶をたどる。高校生のとき、ノートに書きつけた。最近のことは、たった昨日のことも忘れているのに、妙なことを鮮明に覚えている。
当時読んだ岩波新書のT・K生『韓国からの通信』(「第三」くらいまであったかな、そのどれか)に書かれていた。
誰かの詩の一節だったろうか。

(ちょうど、光州事件があった頃、私はソウルの大学生と文通していて、2週間ごとに行き来する手紙が、何かの理由で届かなかったり遅れたりする度に、ものすごく不安になった。そんなわけで、愛読書だったのだ。『韓国からの通信』)

それはそうと。
朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー』が完成しました!
詳細こちら↓
http://reliance.blog.eonet.jp/default/2010/08/post-2153.html

で、届いた。79人の詩、短歌。300ページを超す重さに、ちょっと泣きそう。
詩人や歌人にも、真情というものがあるのだと思い出せてほっとしています。そのあたりから、語り出すということを、私たちはもうとっくに忘れているような気が、ときどきするんだけど。

朝鮮高校の生徒たちの詩と散文のパンフレットもついていて、そのなかに「せみ」という詩があって、

 夏のせみの鳴き声と共に君達の心の叫びが
 聞こえてくる
 せみは鳴き続け死んでしまう
 だけどせみは次々と泣き続ける
  (以下略)

それを読んだときに、冒頭のフレーズが、何十年昔の記憶の野から、飛んできたのだった。
多くの人に、読んでいただきたいと思います。

私が書いたものは、こちらにUPしておきました。
http://kazuminogi.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-fea1.html

せみがうるさい。
うるさくあるべきなのです。