ジュースとビスケットとお好み焼き

 昔バイトしていた店に半年ぶりぐらいに行く。行ってごはんを食べても食事代をとってくれないので、かえってなかなか行きづらいのだ。昨日はそれで、知人の家を訪ねるからといって、お好み焼きを4枚、お持ち帰りにしてもらって、それなら代金をとってくれるだろうと思ったのに、断固としてとってくれず、「お金はいいから、ちょくちょく来て」と言われてしまった。ありがたいやら申し訳ないやら。
 子どもはマスターに「ちびさん、何飲むんだ? カルピスか? オレンジジュースか?」ときかれて、「オレンジジュース!」 と生意気に注文しているし、「おいしいねえ」とうれしそうにして、椅子に貼りついたまま帰ろうとしない。家が遠いからいいけど、近かったらちびさん、きっと毎日来て、ジュースちょうだい、とか、言っているんではないだろうか。
 
 お好み焼きを抱えて、古い知りあいの老夫婦のところに行く。ちょうど晩御飯前で、みんなで食べた。おばさんの癌の検査結果のわかる日だったので、気になっていたので寄ったのだが、なんと癌が小さくなっていたそうで(そういうこともあるのだ)、抗癌剤治療は見送りというので、安堵する。足のほうの治療を先にするのだと言っていた。ちびさんここでも、みかんやらビスケットやら、出してもらうもの、なんでも食べて、あまりの食べっぷりのよさに、「家で食わしてないんやないか?」とおじさんに言われてしまう。たぶん、家に帰ったらこんなおいしいビスケットはないと知っているので、必死でつめこんでいるんだと思いますよ。
 
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