反抗期、に違いない。理由はない。3歳の子どもは逆らいたいのだ。そう、何から何まで逆らってみたい。
そうして都合が悪くなると、両手で顔を隠してみたり、耳をふさいでみたりする。よつんばいになって、首をぶんぶん振っているのは、まるで張子の虎みたいだ。
「まま、なにしてるの?」と子ども。
「リクちゃんがはんこうきで、こまったなあと、ぱぱとおはなししてるの」と私。
「ああ、そうなの」と子ども。
「リクちゃんはなにしてるの?」と私。
「リクちゃんは、はんこうきしてるの」と子ども。
みごとな受け答えに、思わず笑ってしまったが、わかっているんだか、いないんだか。