冬晴れ

 昨日は、きれいな冬晴れで、空には雲ひとつなかった。
 
 昨日の午後は郵便局、銀行、知人の見舞いに行く。郵便局と銀行は、フィリピンのゴミ山のフリースクールへの送金のため。予定していたより、すこしだけ余分に、そして思っていたより少しいいレートで、送金できて、うれしい。
 毎年毎年、お金が足りない、どうしよう、としじゅう青ざめながら、すでに11年、なんとか支援を続けてこれていること、たくさんの人に支えてもらっていること、なんだか奇跡のようだ。子どもは銀行で待っている間に、行員のお姉さんにミッキーマウスの貯金箱なんかもらっていた。これでふたつめ。
 
 知人の老夫婦のところ、おばさんは足の骨が駄目らしく、車椅子の生活になっていた。薬のせいで朦朧とするので、寝ていることが多い、という。私の子どもが派手におもらししたり、あれこれ動き回るのを見ながら、「まあ、この子の顔の目のあたり、あんたの幼稚園の頃にそっくりになって」という。子どもはなかなか意地っ張りで、ええ、うすうす気づいています。たぶん性格も私に似ている。
 「我の強い子で、こまる」と、昔、死んだ母が私のことを、隣に住んでいたこのおばさんに、ぼやいていた光景が、ふっと蘇ってきたりする。
 
 「ボールペンは、せんをひく」と楽しそうに言いながら、子どもは紙の上にボールペンで長い線を引いて遊んでいたりした。