「勇気100パーセント」と「パパとぼくのワールドツアー」

私がいない間に、子どもは習っているエレクトーンのアンサンブルのコンクール(の予選)で、銅賞をもらっていた。
1年生6人組、「勇気100パーセント」だっけか、を演奏したんだが、あの6人が?と耳を疑った。「りくが銅賞」というのが「りくがどうしよう」に聞こえた。どうしようって、何が?
だって練習でも6人揃わないし、いつもだれかが、泣いてるし、すねてるし、怒ってるし。Eちゃんなんかスカートまくりあげて号泣してたし、りくは、いつもふざけてるし、まじめだったのは最後の2日間だけだし。
うそだろ、みたいな。
それで新しい電車買ってもらってるし。6千円だって。めまいする。
そんな無駄遣いしていて、銀行引き落としできませんの葉書もらって、絶望してるんだから、どうかしてる。
でも、子どもおいて、何日も留守している私は、あんまり言えない。
「ママ、ぼくも家出がしてみたい」
と子どもが言うんである。
しばらく大人しく家にいよう。

で、家出してみたい子どもは、自由帳にまんがを描いていた。
「パパとぼくのワールドツアー」4ページにわたって、こまかくぎっしり。
セリフだけひろってみる。

☆☆

パパ「今からでんしゃのたびだ」
ぼく「それで?」
パパ「しごとだっていってるだろ」「のるぞ!」「のりかえだ!」
  「なつかしのでんしゃだ」
ぼく「へえ~」
パパ「まだまだ!」
(品川、東京、神田、秋葉原、の路線図)
まだ!
まだ!
(日本地図出現。旅は北海道あたりか)

パパ「でんしゃをつくるぞ!」
ぼく「ほんもの?」
パパ「そうだ」
ぼく「ギクッ」
パパ「でもたのしいだろ」
ぼく「うん」
1じかんご
(電車の絵)
1ぷんご
(電車の絵)
パパ「しうんてんだ」 「すごいだろ」
(電車や地図や橋の絵)
パパ「かいていトンネルのこうじだ」
ぼく「こうじだと?」
パパ「そうだ」
ぼく「ギクッ」
(トンネル工事の絵、橋の絵、地図)

パパとぼく「がいこくへ!」
(韓国に行って、韓国の電車に乗る。船で台湾に行って、台湾新幹線にのる。さらに船でフィリピンまでいく。というような内容の船と電車の絵と地図)
パパ「どうだ。ぼうや。たのしいだろ」
ぼく「うん」

ママ「コラーッー!」
パパとぼく「わあっ!」
ママ「なぜ1しゅうかんもここにいなかったの」
パパとぼく「たびをして ごめんなさい」
(ママが家のなかで怒りくるっているらしい絵)

おわり

☆☆

絶句よ、絶句。かなわんなあ。

☆☆

昨日、街に降りて、銀行へ。パアララン・パンタオに送金する。
円高で大変なところもきっとたくさんあるんだろうけれど、今年パアラランは円高で救われている。
支援してくださるみなさま、ありがとうございます。おかげさまで、給食費もなんとかなりそうだし、変わらぬ自転車操業ながら、今年もやっていけそうです。
来月になったら、きっと楽しいクリスマスの準備。12月はクリスマス費用と先生のボーナスを上乗せして送金したいつもり。