趣味悠々

ちびさんの愛読書の一冊、NHKテキストの趣味悠々鉄道模型Nゲージジオラマをつくるやつ。
ちびさんもつくっていた。箱に紙くずをびらびらはりつけて、うっとうしいので、一度私がごみ箱に捨てていたら、またひろいあげて、こんどは電車の玩具をはりつけたジオラマつくっていた。
顔に落書き。油性マジックで、風呂で洗ったけど、落ちないよ。しょうがない。そのまま幼稚園行きなさい。

自分で決めたことは、なんだか律儀に守る子だ。髪を切られるのも、耳掃除も、泣いて逃げ回るほど嫌いだったのに、それじゃあ、何曜日に髪を切ろうか、何曜日に耳掃除しようか、と声をかけたら、土曜日、とか、火曜日、とか、いまより一番遠くにある曜日を言い、記憶力がいいので忘れず、その日がくると、泣きもせず暴れもせず、できるのだ。いや驚いた。

反省文の効果もてきめん。ごはんって呼ばれたらどうするんだっけ、と声をかけたら、ぴょんぴょんとんでくる。「はみがきってよばれたら、すぐにはみがきします、も、かこうか?」と、次の反省文まで考えている。それでごはん、自分の好きなものだけ、ちょっとだけ食べたら、お椀はママへ「はいどうぞ」お茶椀はパパへ「はいどうぞ」して、とっとと「ごちそうさま」して、「じゃ、そういうことで」と、とっとと遊びにもどってゆくのだった。

「じゃ、そういうことで」あっけにとられたわ。

それからお手紙書いていた。こないだはあやかちゃんで、ゆうべは、しょうえいくん、と、そおくん。もうクラスの三分の一くらいには書いたんじゃないかしら。かばんのなかには、こうたくんと、あやかちゃんからのお返事が入っていたけど、子どもの字って、なんか暗号文みたいでおもしろいわ。文字の半分くらいが鏡文字だったりして。

そうやって夜が過ぎて、もう遅いから(10時過ぎてた)寝ようよう、というのに、本を読んでから寝るの、と言い張り、私は読んでやる気力がない。で、ちびさん自分で読む。幼稚園で借りてきた「どんこうれっしゃ」という本(いつの本だ。子どもがお年玉の500円札!もって、切符を買いにゆく絵がある)を、私に読み聞かせしてくれました。なんとすらすら読むことよ。
終わったら、ちびさん自分で電気を消して寝た。たぶん私のほうが早く寝ていた。

じゃ、そういうことで。