難破船の港

毎日毎日、幼稚園から空き箱の船をつくって帰るのが、どんどん溜まっていって、部屋は、難破船の港と化している。船、毎日どんどん大型船になっていく。それでもって、はっきり言って、その難破船のゴミのなかに、布団敷いて寝ている。

バングラディシュに、世界のあちこちから廃船が集まってくる港があって、もちろん日本の船もあって、労働者たちが解体の仕事をしている映像を、いつだったか見たことがある。機械らしい機械もなくて、人海戦術で解体していくのが、蝉にむらがる蟻のようだった。ゴミ山で働く人たちを思い出した。健康被害も当然あるだろなあ。

幼稚園に行く。クラス交流会。ホールはもう、卒園式に向けた飾り付けなんかしていて、年長さんの自画像が貼られている。ちびさんのもあった。なんかそれらしくつくってあるではないか。
ちびさん歌わない。ほかに耳をふさいでいる子がふたり。

パラバルーンがちょっと楽しかった。
写真と手形の色紙を一緒につくる。津波と船の絵をかいている。
お弁当食べる。

先生にアルバムを送るというので、その記事を、夜、ちびさんに書かせた。また津波と船の絵をかいている。地球と月と火星の絵も。
「ぼくはおおきなふねをつくってみんなをのせてせかいへいきます」
だって。

大きな船の、解体作業をどうするかも、考えてください。