とうがらし

数日前、南米産のとうがらしが畑で採れたといって、療育で一緒だったDくんのママがもってきてくれた。これが、おいしい。からいけど。この数日、やみつき。

彼女は、祖父母が南米に昔移住した人らしい。お父さんは戦争中に日本人が収容されたその収容所で生まれたらしい。戦後帰国したが、そんなわけで、南米産の食べ物は身近らしいのだった。

男の子ふたりいて、ふたりとも発達障害で(でも性格は正反対というほど違う)、お兄ちゃんは小学校の支援学級にいる。弟のDくんは年長さん。こないだの知能テストが予想以上に低くて、教育委員会の就学相談室に行かなければいけなくなった、という。

Dくんは場所見知りするから、知らないところに連れて行くのは一苦労らしい。どんなふう? ときかれる。今年の冬に私は行ったのかな、なのにもうずいぶん昔のことみたいだ。
「おもちゃもあるし、大きい三輪車もあって、親が話している間、子どもは遊べるよ。りくが電車の玩具をプレゼントしてきたから、電車もある。」
「じゃあ、りくちゃんもそこで遊んで、りくちゃんの電車の玩具も置いてあるんだよと言って連れていこう」
これからしばらく、たぶん、ものすごく悩むんだと思う。通常学級を選んだ場合と、支援級を選んだ場合のメリット、デメリットを書き並べてみてるんだけど、と言っていた。

このお母さんのつきあいやすさは、ふつう、という枠がないからなんだろうな、と思う。なんだか子どもたちも、そのあたりを嗅ぎつけて、選んで生まれてきたような気がするよ。