ぬいぐるみ派

ある日の午後、呼び鈴が鳴るので出てみたら、ぬいぐるみが3匹、いた。
正確には、ぬいぐるみを抱いた女の子と、ぬいぐるみの毛皮のような上着を着た女の子と、ぬいぐるみそのもののような小さな女の子の3人が立っていた。
近所の女の子たち。うちの子を遊びに誘いにきたのである。
あいにく留守だったのだが。

それからまた数日して、女の子たちふたり、また誘いにやってきて、子どももいやなふうでもなく、ついていく。でも30分もしないうちに雨が降ってきて、帰ってきたけど。

春に、みんなの荷物を持たされて帰ったときに、一軒ずつまわってあやまってもらって以来、近所の子どもたちとの関係は良好みたいだ。

でも油断したら、いつまた荷物もたされるかわかんないよ、と私は思ってるけど。



話をクラスの女子にもどすと、
これは私の推論なのだが、

6番紅衛兵が、あれこれ言ってくるのは単に支配欲だと思うが、あれこれ仕切りたいとか、そんなとこだと思うけど、席が近くて狙われてしまうのが運が悪いが、32番野獣派が、休み時間ごとに、遠くの席からひょんひょんとんできてまとわりつくのは、ひょっとしたら、気になって仕方ないのかも。だから「じゃまするな」と書かれて傷つくのかも。
うざったいが、いちずにひょんひょんとんでくるのは、いじらしく見えないこともない。
それで6番あたりと仲良くなったので、こういう展開かなと思うんだけど、
女子の感情を理解しろって、無理よ。
難しすぎる。複雑怪奇。

私もわかんないもん。自分が子どもの頃もさっぱりわかんなかったけど、大人になってからもわかんなかったけど、女子の感情論って、なんで突然、私は誰かの親友になっているのか、なんで突然、私はその親友と絶交することになってしまうのか、わかんないことだらけ。
だからいま、子どもを通して、女子の生態眺めてるのは、それなりに面白いんだけど。

小学校4年のとき、クラスの女の子たちが、男の子を椅子にくくりつけて服を脱がしているの、私見かけて、でも何もできなかったんだよね。40年たって、やっと先生に言いに行けた、という気持ちがちょっとしている。