快刀乱麻

子ども、今日学校で、音楽の時間に、はじめて耳栓をつかった。
鍵盤ハーモニカを使うとき、つらそうだったので、耳栓をお道具箱に入れて、すぐに出せるようにしときなさいって言って、先生にも声かけしてもらうようにお願いしとたの。

「耳せんすると、音がちいさくなるからいいんだ」。快適らしい。
「先生が、クラスのみんなに、うるさいと、ぼくは、あたまがくらくらするから、だから耳せんつかうんだって、言ったんだ」 先生、クラスの子らに説明してくれたらしい。

あたまがくらくらするの?
「うん、くらくらして、ビー玉みたいになって、ころがっていっちゃうんだ」
あたまが?
ころがってっちゃうの?

耳せんで堰き止められるか、ってところだな。
ビー玉みたいにころがるあたま。



夜、子どもと遊ぶ。
最近はひとりで、ゲームしたり電車並べたり、絵をかいたり、だから、あんまり一緒に遊んでないので、久しぶり。

トランプしてパズルしてかるたする。
トランプ、7並べぐらいはよかった。子どもがルールを自分でつくっためちゃくちゃな遊びもまだよかった。神経衰弱が…。
そりゃもちろん私が勝つんですが、めくった札2枚を足し算する、というオプションを入れたら、なんか頭疲れたぞ。自分が計算するのが、じゃなくて、子どもの間違いを見逃さないようにするのが。
ふん、今度は引き算にしてやろう。

日本地図パズルと世界地図パズルは、見事なもんです。私はただ、かたちを並べてゆくだけですが、子どもはガイドアナウンスつき。

……奈良県はむかし都がありましたが京都に移りました。埼玉県は小さいときに鉄道博物館にいきました。山口県はおじいちゃんとおばあちゃんがすんでいます。高知県には足摺岬があります。栃木県は、前にそこにすんでいる人からご本やおもちゃをもらいました。山梨県は富士山があります。静岡県も富士山があります。茨城県は行ったことがありません……

みたいなことを喋りながら並べてゆく。東北や九州もなんかしゃべってたが、私が覚えてない。なんかなあ、きみはえらいなあ。

四字熟語のかるた。久しぶり。こういうのはめんどくさいんだ。
どういう意味? と、いちいち聞くから。こちらの国語力が、シビアに試される、るるるるる。

「かいとうらんま、って何」ってきく。
快刀乱麻。
いろんなもつれたことを、ばっさばっさ、ただしくさばいていくことだよ。
って言ったら、
「うん、さかなをさばくみたいに?」
って言う。
あー、あー、あー。

「ぼく、だいたんふてき、なら、したことある」って言う。
何したの。
「3年生がボールあそびしてるところにひとりでいって、それをみてたの」
リアルな理解だ。

以前は、ごりむちゅう、と、むがむちゅう、が好きだった子ども、
いまは、きそうてんがい、が好きらしい。
ろくに意味わかってないと思うんだけどな、なんかな、

似合ってる。