自閉症の子どもの生活づくり その1

昨日は、自閉症講座第5回。
自閉症の子どもの生活づくり。幼児期に大切にしたいこと。
担当は療育の保育士さん。

行きます。レジメの書き写し。

☆子どもの生活

生活リズム
食事・排泄・着脱などの基本的生活習慣。お風呂、歯磨き、片付け…。
次の活動や明日の活動の見通し
社会性(マナー)を知る。(自閉の子はわかりづらい)
余暇活動。(これがあるからがんばろうと思える楽しみ)

自閉症の特性からくる生活しにくさ

まわりの物事の意味が捉えにくい
あいまいなことがわからない
衝動的に反応してしまう
マイペース(まわりを意識して動けない)
イメージ力の弱さ(自分で考えるのが苦手)
同一性保持やこだわり(いつもできることも、順番がちがうとできない、パニックになる)
運動機能の困難性(不器用)
感覚過敏  など

☆☆生活リズムの大切さ

生活リズムを整える→体と心の調子を整える→ぐっすり眠れるとしっかり遊べる。おいしく食べてウンチもすっきり→意欲を育てる!

睡眠と起床のリズムは「脳」と深く関係している。
脳から分泌される大事なホルモン

●成長ホルモン
 成長期の子どもの骨を伸ばし、筋肉を肥やし、体の成長を促す。
(夜早い時間の深い眠りに最もよく分泌される。寝る時間が遅いと量が少ない。午後10時には熟睡していたい。)
メラトニン
 視床下部の働きを守り育てる。性的な成熟を抑制する。
(暗闇を確認して分泌される。午前0時頃にピークに達するには4時間かかる。明るいと分泌は抑えられてしまう。1~5歳がピーク。そのあとは減少して出なくなる)
 メラトニンの分泌が少ないと、性的な早熟、脳の老化が早い、記憶が難しい→学習の困難、小児成人病など、のおそれも。
コルチゾール
 体温をあげる。目覚めをよくする。頭や体の働きを活発にする。
(夜明け前から分泌が高まりはじめ、午前8時ころがピークになる。朝8時には活動にかかれるようにすると、1日がいきいきと過ごせます)

☆生活リズムを整えるには
早起き
昼間の活動の充実
昼寝の時間帯の見直し(午後3時以降は寝かせない)
夕方の時間の過ごし方
入眠前の儀式

*しかし、睡眠障害などでリズムが整いにくい子どももいる。

早寝早起きは大事。寝る時間がずれると、ホルモンの分泌量が3分の1くらいに減ってしまう。
ゲームは要注意。ゲーム脳は、衝動的で考えるのが苦手、という自閉症の特性をつよめてしまう。

生活リズムは、難しかった。ちびさん、睡眠障害があったような気がする。お昼寝もしないのに、夜も眠らない。多動もあったにちがいない。布団にじっとしてないし、絵本を読めば興奮するし。どうして寝てくれないのかと、困り果てた記憶があるよ。一度寝ると、まとまった時間寝てくれたけど。幼稚園に行くようになってやっとすこし、生活リズムが整ってきたかなあ。

☆☆見てわかる生活づくり
いつ、どこで、なにを、どのくらいするのか。
言葉は流れ落ちる。見てわかるようにすることが大事。

☆情報の整理
●物質的な整理(お部屋や玄関など空間をすっきり整理)
●時間的な整理(見えない、わかりにくい、時間や、見通しを見えるようにする)

☆物理的な構造化

視覚優位で、見ることは得意だが、情報の整理が難しい。
玄関、タンスのなか、身支度コーナー、部屋の使い方などの具体例。

構造化のポイント!
子どもがその場所であまり動かずにやり切ることができるくらいの内容にする。
流れをつくる。(上→下、左→右 など)
箱や壁をうまく活用する。
写真や絵カードを一緒につけるとよりわかりやすい。

☆時間的な構造化

時間的な整理(スケジュール)
(今から何をしていつ終わるのかを知らせていく工夫。)
 遊びや活動の流れを知らせる
 カレンダーを利用して見通しをもたせる
 時計やキッチンタイマーを活用する

1分と1時間の違いがわからない。言葉は流れ落ちる。
ああ、まったくその通り。

カレンダーやスケジュールの写真紹介など。
言葉では、2つ以上の指示を受けとめるのが難しいが、写真や絵なら、複数の指示も理解しやすく受けとめやすい。

時間的な整理のポイント!
生活の流れをシンプルにする
はじめは変化を持たせず、知っているもの、楽しいもので伝え、安心感をもたせる。(絵カードの使用などに際して)
慣れてきたら少しずつ変化をつけていく。

*大人の都合で子どもを動かすものではない。

(つづく)


構造化! これは難しいんだ。試みる度に挫折を深くする。子どもにわかりやすい整理整頓の工夫、というだけのことなのだが、モノの絶対量が多いのだと思う。私、この家の整理整頓ができない。自閉の子のための構造化どころではない。
本は本棚へ、玩具は玩具箱へ、というのはわかる。では、本棚に入らない本はどうすればいいのか、玩具箱に入らない玩具はどうすればいいのか。食器棚に収まらない食器はどうすればいいのか。タンスに入らない古着さんたち、押し入れにおさまらないガラクタは。本棚も玩具箱も、これ以上増やせない。でも、捨てるのはいやだ、と3人ともが言うのである。

構造化! とにかく、なんとかしなければならないのは、玩具の館と化しているちびさんの机のまわりである。机の上に線路や道路ができていて、ミニカーさんたち走っていて、ちびさん、きみ、どこで勉強するんだろう。

いや、ちびさんに限ったことでなく。

台所も問題。
冷蔵庫が空っぽにならないうちに、新しい食料品を買ってこないでほしい、混乱して片付けられないから、と思うんだけど(いっぱいになると頭がぐちゃぐちゃしてきて、もう冷蔵庫のこととか、料理のこととか、考えたくなくなる。それで見ないふりしているうちに、何かひっそりと腐ってゆく。)だからむしろ空っぽのほうがいいんだが、でも、冷蔵庫にものがないという状態は、パパは不安で耐えられないらしい。すぐにいっぱいにする。しかも2つも3つも予備の品を買う。

構造化! 何から何まで、もう、どうしていいかわかんない。