2007-01-01から1年間の記事一覧
近所の小学生たちが、ちびさんと遊んでくれる。 帰るとき「この子、へんな歌をうたうよ」と5年か6年の男の子が言う。 へんな歌? 「白のパンダを並べて、とか、ピュアなハートとか」 ああ、それは「アジアの純真」ですね。 そうだね、きみたちは知らないね…
月曜の療育センターのクラスは女の子たちお休みで、前期から一緒の男の子3人だった。 うちのちびが4歳、リュートくんが3歳半、コーキくんがそろそろ3歳。 椅子から立ち上がって勝手に走りだしたり、部屋の隅に貼りついたりするのは、まずうちのちびさん…
庭も紅葉している。 小学校の音楽の教科書にあった「真っ赤な秋」という歌を思い出す。たしか小林秀雄の作詞だった。 まっかだなーまっかだなーつたーのはっぱがまっかだなー♪ と大きな声で歌いながら掃除の時間に校庭をはいていたら、風が吹いて集めた落ち…
11月は、1日の息子の誕生日からはじまって、身近な人たちの誕生日と命日がひしめいていて、すこし心がくらくらする。 去年の今ごろ、高校の世界史の未履修問題で(ああ、もうずっと昔のことのようだ)首をくくった校長がいた。ニュースでみて、しばらく泣…
「短歌ヴァーサス」11号、まだ読み終わらない。内容、よくわからなかったりするのだが、とりあえず読む。 「短歌の現在」という加藤治郎さんのコラムに、野樹の名前を見つけて息がとまるほど驚いた。「遍在/偏在する戦争」というタイトル。3首引用されて…
1日は、ちびさん誕生日。4歳になった。 幼稚園に願書を出しに行き、それからマックへ行って、ハッピーセットの玩具のケロロ軍曹を(2個も!)もらって、それからケーキを買って帰りました。 お誕生日のお祝いをもらったので、お礼のお手紙を書きました。は…
義母から電話。「一太郎にウジ虫がわいたというから、こないだうちのじいちゃんが徳山で買ったやつは大丈夫かと気になって」という。 一太郎、というからにはパソコンの話だ。ということはむろん、話は、息子宛てだ。「わかりました。パパに伝えておきます」…
「ママ、ロシア連邦はシベリア鉄道があるのよ」と子どもが言う。 「シベリア鉄道こんどのるのよ」と続けて言う。 「いつのるの?」ときかれても。 いつか、きみが大きくなったらね。ひとりで行きなさい。 「ママ、アメリカはミッキーマウスが生まれたところな…
私は風邪。 咳も熱もないが、のどが痛い。肩と背中と腰その他も痛い。 パアララン・パンタオ関連の用事をひとつふたつすませたあとは、もうなんにもしない、1日じゅうごろごろしていた。 ちびも風邪。咳と鼻水。病院はいや、薬もいや、と言い張る。熱はない…
昨日は朝から幼稚園の未就園児のクラス。 橋を渡れば幼稚園、というあたりで、心がざわっとして、それから、ずん、としずむ。あ、と思う。もしかしたらこれは登校拒否の症状ではないだろうか。 思えば、長い長い間、この症状を我慢しながら、学校に行ったり…
買わされた。世界地図パズル。久しぶりに本屋に行ったら。 もうじきお誕生日だからいいんだけどね。 おじいちゃんからお小遣い送られてくると思うし。 日本地図と世界地図の絵本もついでに。 パズルと絵本の間に隠すように、「塚本邦雄歌集」と「短歌ヴァー…
「ぴらとすとざんてつどうをかいたの」とかいた絵をみせて子どもがいう。それなに?と思う。 「世界の車窓からなの」と言う。それでようやくわかる。 「ピラトゥス登山鉄道」らしい。 私は何度教えられても、DVDのかけかたを覚えられない。いろんな機械とつな…
電車に乗って港へ行く。 「ママといっしょにみなみにいくのよ」と子どもが言うので驚く。 たしかに、港は南にあるのだが、どうして南とわかるのか。 そういえば日本地図のパズルで方角を教えたような気もする。 「みなみには、しんじゅとうだいがあるのよ」…
こないだ、おじいちゃんに買ってもらった機関車のパーシーに、ベビーパウダーをふりかけて(畳のうえは粉だらけ)、「ゆきのひのパーシー」をやっていたのを、あいにくパパに見つかって、 (ベビーパウダーをふりまいたり、ニベアクリームをブッブーさんたち…
パソコンのペイントで、マウスを操作してお絵かきしたりはするけど、紙にクレヨンで絵を画いたり、ということをあんまりしない子で、すこし心配していたんだけど、この数日、急にお絵かきをはじめた。 日本地図のぬりえをしたがったので、白地図を用意してや…
遊びに来んか、と義父から電話がかかり、じゃあいまから行く、と水曜の夜、山口まで行く。 翌日、みんなで下関の北のほう、川棚温泉まで遊びに行った。 http://www.kgh-otafuku.co.jp/docs/2natural_spa_santoka.html 瓦そばがおいしかった。 熱い瓦の上にそ…
朝、庭に出たら、金木犀のにおいがした。シュウメイギクも咲いていた。 6日、ベトナムのツーズー病院のベトちゃんが亡くなった。 6年くらい前、『声を聞かせて、ベト』(グエンドク PHP出版)という本を読んだとき、記憶のなかでは小さな男の子だったふた…
必要な情報が入ってこない。 というか、昔っから、どうして他の人が必要な情報をぬかりなく手に入れて、次の場所へ移動できるのか、私は不思議でしょうがなかった。 他の人たちは、すでに別の教室に移動しているのに、私だけ、校庭の隅に残されているとか、…
『白州正子自伝』(新潮文庫)を読んでいる。面白い。たとえば次のようなくだりがもうたまんない。 「(略)要するに、近頃のはやり言葉であるアイデンティティを求めて、私は長い間さまよっていたのである。そのうちアイデンティティなんかもうどうでもよく…
幼稚園の未就園児のクラスに行く。うちわに紙と鈴を貼りつけて、たぬきのでんでん太鼓をつくり、鳴らして遊んだ。工作はわりと集中してできたし、楽しそうだった。絵本を読んでもらうときも、おとなしくすわっていた。(私のひざの上で。他の子はみんな、ひ…
所属、について。 思えば、あんたはヘンだ、おかしいよ、フツーじゃないよ。 というようなことは、小さい頃からたくさん言われてきて、でも私には私があたりまえなので、何をいわれているのか、いつもさっぱりわからないし、すると、人の気持ちがわかんない…
「ママといっしょにさなぎになるの」 うんうん、さなぎになろう。 ふたりで毛布にくるまって(さなぎになって)電気も消して真っ暗にして、寝るのが午後9時。ちびさんが夜なかなか寝てくれないのにずーっと困っていたんだけど、早く眠らせるとっても簡単な…
『ガイドブック アスペルガー症候群』トニー・アトウッド著、東京書籍 読了。 これはとてもいい本。人生の謎が解けていく快感だった。 親たちのことはもういい、子どもがこれから、学校という「ジャングル」(という著者の表現に賛成)や、「狭量で残酷なテ…
『ぼくには数字が風景に見える』ダニエル・タメット著 古屋美登里訳 講談社 サヴァン症候群でアスペルガー症候群の青年の手記。義父母の家にあったので、借りてきて読んだ。面白かった。数字が風景に見えるという共感覚の天才的な働きは、ただ感嘆しながら読…
先週、療育センターで自閉症講座(第1回) 50人くらい出席していたろうか。自閉症児の親と保育士さんたち。平日の午前中だったけど、出席者のほとんどは女性。独特の空気の重さは、みんな自分ごとの大変さの反映なのだろう。大学の講義を聴いている気分だ…
寿限無の絵本、「じゅげむじゅげむ」と読んでやったら、ちびさん、足をふみならして、とびはねて喜ぶ。たちまち覚えてしまった。つきあって私も覚えた。ちびさんすらすら覚えるが、私はけっこうくるしい。 突然「たとえからだをさかれても、きつねのこどもは…
幼稚園に行く。就学前の子どものためのクラスがあったので。 ちびさん、はじめて幼稚園というところに行ったのだが、玄関で、いきなり、くるくるまわりはじめた。 くるくるまわる。くるくるまわる。くるくるくるくる。 まわったら落ち着いたようで、教室にあ…
「誰がアンナを狙ったのか ~ロシア 報道記者暗殺の真相~」という番組を見た。昨日の深夜、BS世界のドキュメンタリー。 去年の10月、ロシアのジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤが暗殺された。彼女が所属していた独立系の新聞「ノーバヤ・ガゼータ」…
「ママー、アスペルガーたべないの」 「?」 (アスペルガーはもちろん食べれませんが)と思ってふりむくと、テーブルにはアスパラガス。これのことですね。 きみはアスパラガスも食べてくれませんが。 アスペルガー、アスパラガス、ガラパゴス、ゴスペル、 …
河津聖恵さんの詩論集 『ルリアンス 他者と共にある詩』(思潮社) 読了。 現代詩の場所から、次のような言葉が出てくることに驚いた。 「もう、中途半端な個ならばいらない。詩は苦悩する他者に同苦し、他者と歓びを分かつために書かれるべきものであり、自…